リモート録音改善実験・奏者と同数のスピーカを鳴らして…

科学も遊び心からって気持な実験です。
その程度のつもりでお付き合いくださいませ。

サックス四重奏、4つのスピーカから各パートを出して録音し直してみた。
なかなか愉しい作業で、興味深い結果ともなりました。
やがてブラスやストリングスセクションの録音とかにも応用できるのかな?
結果の音声も下の方に貼るので聴いてみて下さいませ。

そうそう、タイトルで検索していらした方、
もしかして期待はずれだったら御免なさい。
録音機材の知識とかセッティングとかルーティングの話ではありません。
とはいえ、面白いかもしれないから覗いてってくださいな♪

思いついた理由

この1年でリモート録音が増えました。
各メンバーが宅録して、集めた音源をミックスする。
電子楽器ばかりなら問題ない。

生楽器をマイクで録った音源が多いと、なんだか白々しい響きになりがち。
生でセ~ノ!で合わせた時の響き合いには簡単に近づけない。

マイクも部屋も違うし、セ~ノで1つの空間に生まれる響きは拾えない。
生ならハモるよう本能的に行われる音程修正もできない。

原始的で拙い思いつきですが意外と面白く芳しい結果となりました\(^O^)/

多くの人が思いつくけどなかなか実行まで至らなそうな実験。
まさか…、意味なさそう…、とか思いがち。
というか面倒くさいし。

ミックスの際、マイク・マイクプリアンプ・空間などシュミレータ系のプラグインエフェクタを駆使すればできることなのでしょう。

プラグインソフトを色々買うのと同じくらいお金はかかります。
ですが、もっと愉しいです ^_^
自由自在ではありませんが (^_^;

「リアンプ」って言葉があります。
主にギターなどの音をミックスの際により生々しくする工夫。

ギターないしエフェクタから録音機に直接プラグインして録音するとします。
ギターアンプから出た音をマイクで拾うのと比べると、アンプで生まれる不規則な出来事と、空間の響きは拾えません。
そこで、録音機に一旦記録された音を、実際のギターアンプから鳴らしそれをマイクで録音しなおす。
原始的ですが、かなり生々しくなるのでよく使われる手法です。

それを管楽アンサンブルでもやってしまえ、ってことです。

普通のリモート録音だと…

四重奏のメンバーから各パートの録音データを集める。
各自の部屋で、各自のマイクで録った音です。
Logic pro(多重録音音声編集ソフト)に貼り付け、音圧バランスと左右位置(パン)を整える。

ここまでで通常のリモート録音はほぼ完成します。

もちろん普通はその後、音圧を整えたり(コンプレッサー)聴きやすくする為に音色を整えたり(イコライザ)残響を足したり(リバーブなど空間系エフェクタ)すると、お聴かせできる完成版!となるわけですが…

こっから先は普通じゃなくて…

コンプ・イコライザ・リバーブなどかける前の生々しい音のまま、普通でない作業に進めます。

まずは、
4人の音高にハモるような微調整を施します。
1音々々を微妙にイヂクル手作業です。
計算と根気、、、(^_^;

__音楽演奏の記録の為なら本当はそんなことしません。本件とは別にハモりの科学実験をしてる過程での出来事なので↑の作業があったわけです。とは言えちゃんとハモるようにすると、楽器4本が部屋の空気で一体となって響き合う様子が観察しやすいのは確かと思われます__

つぎに、
4人の音を4つのスピーカから出せるように準備します。

・普通のステレオのオーディオアンプを2台
  左+右が2つで4人分なわけです
  スピーカは合計で4つ
・4つの音声信号出力のあるオーディオインタフェイス (1)
  これを4人分の音を出す PC (1) に繋げます
・インタフェイスからアンプへの接続ケーブル
・ステレオペアの録音マイク
・録音用PC (2) とインタフェイス (2)
・大きな音を出しても大丈夫な御近所づきあい

PC (1) の Logic にインタフェイス (1) を繋げて、
4つの音声出力端子から各パート単独で出せるようにします。
ミキサー画面で見るとこんな具合に Output を1〜4に割り振って…

こんな機材で…

ハードオフ、メルカリ、ヤフオクに大部分を依存した結果けっこうトッチラカッた構成。サウンドハウスさんにもだいぶ救われてます。
どれもコンシューマ向けの入手しやすいものばかりです。

ま、詳細をここまで書く必要はありませんが、こ~いうの見てワクワクしちゃう機材好き少年の気持ちは我ながら解ってるんで並べてみます。
信号の上流から並べると…

・インタフェイス (1): Focusrite Scarlett 4i4 3G

ノイズの少なさと風通しよく透明感のある録れ方が気に入ってるシリーズ。
安いのにそ~と~イケてる!の筆頭株かと。
お尻に4つのラインアウトがあるので、こんな感じに出力ケーブルが…

・アンプ (1): Bose RA-8

ハードオフでゲットした骨董。
Sansui 最晩期のOEM機にて、それ以降の家庭コンポ型Boseのどれよりもキメ細かい音が気に入ってる。故障した時、代替機として幾つか試したが結局無理してでも治してもらった。ハードオフ吉祥寺店オーディオ売場さん大変お世話になりました m(_ _)m

・スピーカ (1): ONKYO D-NX10
もともとBoseのモニタ(と言う名のBOSEっぽいスピーカ)を繋げてたが低音域が太りすぎ、定位感も曖昧になりがち(部屋とのバランスで)だったので、この実験のためにスッキリと鳴りそうな奴に取っ替え。
そこそこハイレゾ対応な中古をメルカリで千円台でゲット。

高域がスッキリ抜けてくる(アンプはローレゾでも)のはよいが、当時のONKYOのフロントバッフル方式のせいか高域に独特な定在波群があるようで音色全体に独特なクセが…ちょっと微妙な (^_^;

・アンプ (2): DENON PMA-1600NE
精緻な観察ができつつ音楽鑑賞にも充分な気持ちよい音。
ヤフオクでお安く出会えてラッキーでした。

・スピーカ (2): DENON SC-201SA
そこそこハイレゾ対応なちょい骨董なDENON。
いわゆるハイグレードなスピーカだともっと幸せなのでしょうが、この実験と日常には丁度よい感じ。

・マイク: AKG C214
高価すぎないけど性能は充分と思い選択した、が…
 (「…」についてはあとで詳しく…)

・インタフェイス (2): RME Babyface pro FS
とにかく低ノイズで味付けなく録れそう&持ち歩いても使えそうなので選択。
どこかの帯域を足されたり凹んだりしなそうってこと。
使ってみて確かにそんな感じでよかったです。

ノイズの原因になる電源まわりにも一応こだわってみた。
普通はPCからUSBで電源供給するのだが電源アダプタに。
ノイズの素になりやすいスイッチング式でなくトランス式で一番安いのがヤマハのでした。
USBケーブルは、電源ラインをなくして信号だけ運ぶものに。

もともと低ノイズが評判のインタフェイスなので効果は薄いとの予想に反し、明瞭度が増したので少しビックリ。
 _自己満足も加味された評価ではありますが (^_^;

で、こんな風にセッティング…

こんな結果に

鉄筋コンクリ集合住宅の和室6畳+フローリング3畳。
壁面には家具雑貨類で凸凹多いので適度にデッド(残響少なめ)。

笑えました ^_^
小さなオヂサン4人が小さな楽器を並んで吹いてます。
かなり生々しく聞こえます。

そこそこ大きめの音量にすると生々しさが増します。
部屋の空気が普通のステレオ音源とは違う震え方になるのに、ある程度の音量が必要みたいです。
というか、生の楽器の音量って、ほんとに大きいのだな、と痛感。

さて、結果を聴いてみてください。
普通のミックス結果と今回の実験結果の比較です。
違いが判りやすいような結果を挙げます。

あ、曲は J.S.Bach さんの賛美歌集の6曲目。
近いうちに演奏についても別に説明を書く予定です

1)Logic で4つの音源をガチャンコしステレオ音声に書き出しただけで、聴きやすくする整音をしてない裸な音。

https://saxbaritake.com/wp-content/uploads/2021/03/B006_第3_Logic直出.mp3

2)4スピーカからのを録音した音。

https://saxbaritake.com/wp-content/uploads/2021/03/B006_第3_4sp生録.mp3

だいぶ違いますよね。
「違う」ってだけでも、欲しい音に向けて実施方法の工夫を詰めていけば実用的な意味も拡がる予感がします。

どちらにも「良さ」があります。
1) は明瞭で力強さを感じます。電子的なエフェクトで変えて行く素材としては充分によく出来てます。

2)は中間装置を通したから、という劣化を上回る「楽器音同士の響き合いと部屋鳴り」が記録されてます。

…いずれにせよ、活かし方次第ですね。

録音する時のマイクの位置により結果はだいぶ変わりました。

・音源からの距離
近ければ低域成分をしっかり録れるが、離れるとその逆。
当たり前のことなんですけどね、
「部屋鳴り」の成分を増やそうとすると離したくなる。
ところが迫力には欠けてしまうという悩ましい矛盾。

・マイクの向き
音源に直面させずソッポを向かせると部屋鳴り成分が増える。
これも当たり前ではある。
この要素と距離とを工夫すると佳い感じの録り方が見つかるかもしれない。

で、微妙にガッカリしたこと。
今回導入したマイク、AKG の C214。
予算にユトリあらば C414系にしたかったところ。

『414 の音を感知する部品が「両面」ってとこを片面だけにして安くした機種』って宣伝文句を信じたが、、録れ音のキャラクタも少し違うみたい。

214 はオンマイク気味に録ると聞こえたとおりに近く録れて、少し離れるだけで低域成分がストンと抜け落ちる傾向が甚だしくなる、みたい。
もちろん「414 と比べれば」ってことで、おおかたの安価なマイクより断然、自然な録れ方とか迫力とかベターなんですけどね。

オーディオテクニカの AT4040 ってのが1本だけ手元に在り。
それだと、そういったガッカリがそれほどでもなく感じられる。
しかも録れ音に味付けが少ない。
もしかしたら 4040 をもう1本追加したほうが佳かったかもしれぬ。。。

今後の改善展望

今回は「とにかくやってみた」という程度。
工夫次第でもっと佳い結果に近づけそう。

アンプとスピーカを全て一緒にしたいかも。
各パート音源のキャラクタの違い_録音されかた_は、さして問題に感じなかった。
1つの空間に鳴らしてみると「それぞれ個性的なのね」という感じ。
ですが、
再生装置2セットの個性差には少し壁を感じた。
というわけで、いつか揃えてみたいものです。

おっきなスピーカで試したい。
そうすれば小さいオヂサン達が…って感じがなくなる、かも?
そんなスピーカを気持ちよくならせる大きな部屋が欲しい、、

じゃ、スタジオ行きゃいいじゃん、
なのですが、
あくまでも在宅リモート録音改善なわけで、、
おっきなお家があればなぁ、、いつになるやら (^_^;

〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜

今回登場機器のアマゾンへのリンクを貼っておきます。
もちろんこれらがベストとは限りません。
もっとイイのは沢山あるし、気楽に導入できるのもいっぱい。
下のリンクを手がかりに探し回るのを愉しんでくださいませ♪

Focusrite Scarlett 4i4 3rd. gen.

RME Babyface Pro FS

DENON PMA-1600NE

AKG C-214

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