音階練習、見直してみない?_効率よく有意義に

音階練習、今やってるのでいいのかな?
なんのためにしてる?
効率よく有意義にしたいもんですよね。

・調号が増えると苦手
  _ハ長調ばかりが得意
・楽器の下端・上端は苦手
・調によって音域の得手不得手が変わる
・主音からしか始められない
  _主音以外の音から始めるのが苦手
・上行から始めるのが得意、下行は苦手
・いつも引っかかる箇所がある
  _ある速さを保って通せない
・ある程度以上スピードアップできない

ご自分に当てはまる項目はありましたか?
せっかく音階練習しててもこんな落とし穴にはまってては甲斐がありませんね。

音階練習って、
楽器の操作を「意識的→無意識的」に変えて、
表現に集中できる自由を獲得するためのものですから。
穴からの脱出法を一緒に考えてみましょう。

あ、こんなことに気を付けてやるといいんだろね、
って基礎的なことは昨日の記事にも書いたので
そちら↓も御参照くださいね。

メロディーの明るい/暗いで遊ぼう♪

本題に行く前にちょっと一緒に遊びましょう ^_^
↓を自分の楽器で吹いてみよう。
どんな景色が見えるかな?

1小節目、リズムをちょっと工夫するとラーメン屋台のチャルメラになりますね。

2小節目、暗いチャルメラ。「♪こがねむし~は~」にも聞こえますね。

3小節目、なんとも言えませんが、スペイン風チャルメラ、か? う~む(^_^;

4小節目、アラビアのチャルメラですね ^_^

並び立つ音の位置関係が少し変わるだけで、色彩・表情が変わって面白いですよね。それを感じ取るのって、とても大切です。

この程度のことをキッカケに、音階やメロディーから色合い・意味合いを汲み取って、表現に活かせるようになります。

この4小節も、それぞれに表情がありますね。
どんな色かな? どんな曲の一節を思い出すかな?

答はどれも一通りではなくてよいです。
人によっても変わるから面白い。
イメージを膨らませてみましょう。

今度は、隣りあった4音、5音の例です。
含まれる音の高さをチョコっと変えるだけでガラっと景色が変わるのを愉しみましょう。

あ、運指がヤヤコシかったら無理しなくてもいいですよ。
ピアノとかで弾いてみるのもいいですね。

ここに挙げた譜例には「全ての可能性」は含めてません。
このタイプの実験をタップリと試したい方は↓
『孫の代まで使える音階練習本』
 http://bit.ly/KT_magomade

音階練習とは…

 ・運指の自在と
 ・それに伴い必要となる身体操作
を身に付け、その結果、演奏時には音楽的表現に集中できる「自由を獲得する」ための行いです。

ですが取り組み方次第で、それのみでなく音楽的に様々な学習をできる機会ともなります。
その一端を本稿では紹介できるかと。

「必要となる身体操作」とは、

アンブシュアと呼ばれる一帯と呼気圧とのバランスや、
それらを巧く実現するために必要なあらゆる筋肉運動の調整のことです。

もちろん、
 ・立ち方
 ・楽器の持ち方
 ・かまえ方
 ・息の吸い方 留め方 吐き方
…なども数え上げてよいでしょう。

人や楽器によっては、
 ・組立方
 ・しまい方
 ・運び方
に一家言ある人も居るでしょう。

重たい楽器だと、それらが演奏結果に影響することも、ある、、のかな?
、、そのうちゆっくり考えてみましょう(^_^;

音階の仕組と仲良くなる

ついでに、
音階って「なんでこんな姿なの?」
という興味も湧きやすい。

音階の依って立つ仕組を理解しつつ操作と結びつけることで、演奏表現にその知識を活かしやすくなります。

音階を識ることは、和声と旋律の理解力に繋がります。

音階の中の各音が、あるいは各音間の関係が、どんな
 ・色彩
 ・働き
 ・意味合い
…を持つのか、
を「感覚と理屈を連結させて」把握しておくと、
和声・旋律の理解と表現に役立ちます。

もちろん、作曲やアドリブ(即興での作旋律)にも大切な力となります。

全キーで練習すること

あらゆるキー(調と旋法)で触れることで、
アタマと指の体操になるのは勿論ですが、
楽器自体や奏法による音程バランスのバラつきに気づけます。
それは音高調節など演奏の洗練に向かうための動機となります。

同様に、
 ・音色
 ・響き
 ・発音の容易さ
…などなどのバラつきにも気づきやすいので、それらを乗り越える練習の動機ともなります。

調号の多いとこから練習を始める

たいていの音階練習本だとハ長調から始まります。
それこそが最初の落とし穴。

大抵の管楽器だと、その楽器向けの移調譜で読む限り、
ハ長調の運指が最も簡単なはずです。

なので、
楽器全体の運指の仕組を掴んでない段階の初心者なら、ハ長調から始めて調号を一つずつ増やすのが賢明です。

ですが、
使うべき運指を一通り把握した後ならば、練習を始める調を、日々変えるのがよいでしょう。

先ずは、
・完全4度上への転調を繰りかえす
 _♭1つ増やす=♯1つ減らす方向に移動を繰りかえす

下の譜例ではCメイジャーから始めてますが、途中のどこかから始めましょう。

各小節に2つの全音符は、長調&平行短調の主音を示してます。
けど「主音から始める」に拘らずにできるようになるのを目指したいものです。

次に、
・完全5度上への転調を繰りかえす
 _♭1つ減らす=♯1つ増やす方向に移動を繰りかえす

・主音を半音ずつ上げる

・主音を半音ずつ下げる。
譜例は挙げません。先程のを後ろから辿りましょう。

・主音を長2度・短3度・長3度ずつ上げる or 下げる。
調号がどのように変化していくか自分で書いてみるのがよい勉強になります。

…といったルールを決めて、日々違った順番で全調に触れるのがよいでしょう。

日々違う出発点、が面倒くさいなら、
調号の最も多いキーから始める習慣にするのがよいでしょう。

調号の多いキーが難しいのは当然です。
最も難しいものに心身が元気なうちに触れると、練習回数と密度も掛けられるので、簡単なものとの差を縮めやすいですよ。

楽器の全音域に触れよう

大抵の音階教本だと、主音から始まり1オクターブを往復するように書いてあります。
それをそのままにやるばかりだと、調によって様々に「触れない音域」が発生します。

この音域は嬰ヘ長調なら得意だが変ロ長調だと苦手、
といったことになりかねません。
それは残念なことですよね。
どのキーでも楽器の全音域を使って練習しましょう。

最低音域と最高音域は、どの楽器でもなにかしら難しさがありますよね。
なので、中間の音域よりも練習時間をかける価値があります。

ほっておけば練習時間を掛けない音域でもあります。
後回しにしがちですよね~ (^_^;
それでは難しさが続いてしまうだけですから。
諦めずに、慌てずじっくり時間をかける習慣をつけるとよいと思います。

難しい箇所にこそ練習する価値があります。
教本に1オクターブしか書いてなくても、そこを越えて登りましょう。

昇りきったら折り返せばよいだけです。
降りきったら折り返して、主音に帰ってきたらホッとすればよい。
あるいは、
主音でなく、どこでも好きな音で終わった気分になってもかまいません。

最低音は楽器により決まりますね。
最高音は奏者次第で変わりますね。

なので最高音は自分なりに設定して、そこまでは音階練習(その他の基礎練習でも)で使い切るようにしましょう。

安定して出すのが少し難しく感じるあたりまで挑戦を繰りかえすとよいでしょう。

例えばフルートで C足の楽器で、上限は4オクターブ目入口辺りとして F#メイジャーの練習をするとしたら↓のようになります。

主音以外からも始められるように

実際のメロディーは主音から始まり主音で終わるばかりではありません。

演奏の際には「譜面に書いてあるからそのように操作する」のでなく、
「自分はこの高さの音を、こんな意味合いと表情で出したいから」
という気持に基づいて発音したいものですね。

自分の心の中にある音を出す時はもちろんそうですし、
譜面がある場合でも、そこから作者の意図を読み取り、自分の気持に置き換えてから発音したいものです。

実現にはソルフェージュの練習も必要です。
ですが、
有意義な音階練習を通して、ソルフェージュと同様の学びは得られます。

最も効率よい方法は、
「主音ではない音からでも音階を始められるようにすること」です。

ある音階を吹く時、1音目を出す前に、
 ・どんな音階を今から扱うのか
その全貌をイメージします。
そうすれば、
 ・その○番目の音を今から出すのだ
と思えればそこから発音できます。

それが出来れば、主音でない音から始まるメロディーも1音目から「その音の全体の中で占める意味合い」を理解しつつ発音できます。

音楽理論の勉強もすれば、伴う和声や対旋律との関係によって湧き出す意味合いも解るようになります。
ですが、
理論の勉強をせずとも、有意義な音階練習を通してその感覚はボンヤリと育ちます。

演奏表現の力とか、楽器音に意図が乗るとかは、
こんな所からも湧いていくるものと思います。

ちなみに、
 ・その先、このように音高は連なるのだ
 ・その実現には、このような作業を連ねるのだ
と思えれば、その先も間違えずに進めます。

結果の音だけでなく、それを実現させる作業の様子も予めイメージしておくのが間違わずに進むコツです。

さて、
具体的な練習方法3つ。

1)
ドレミの歌の「途中のある2小節」だけを、歌詞を思い浮かべながら色んなキーで。どの2小節でもいいです。

2)
「あるモチーフ(音型)を、ある音階の中で、そのシェイプ(形)を保ったまま移動させる」
これが最も効率がよいでしょう。

たとえば、こんな2小節のモチーフを長2度ずつ上げてみましょう。

このメロディーはメロディックメイジャー(いわゆる長調)の音階内音(俗に_ダイアトニックな_とも言う)しか使ってません。

ついでに、音階外音を使って非和声音から和声音への半音階的アプローチングを設定してみます。
今度は長2度ずつ下がってみましょう。

その途端に難しくなります。
扱う音数が7音から12音に増えるわけですから。

3)
あるシェイプを「音高を保ったまま」調号をどんどん変えるのもとても佳い練習になります。

「音高を保ったまま」とは正確に言えば
「五線に置かれた玉の位置の見た目は保ったまま」
ということです。
例えば、、

さきほどのメロディーを、位置を変えずに、キーは短3度ずつ下げました。
キコエの高さは変わりませんが、色彩がガラっと変わります。
同じ高さで変化が起こるので、尚更にその変化が強調されます。

このスキルは、インプロヴィゼイションでも作曲でも、旋律の展開力として重要です。
もちろん、書かれた譜面から曲の意図を読み取る際にもチカラとなります。

小さな部品に分けること

さきほどのモチーフ展開の譜例は充分に難しかったですね。
でも、最初の3音だけで同じ練習をするならグッと簡単になります。

上記ではメロディアスな練習でしたが、より単純な音階の練習にも同じことが言えます。

例えば、嬰ヘ長調の音階を7音すべてゾロリと並べるのは難しくても、1音目と2音目を行き来するだけなら簡単です。

7つの違ったものを、楽器の操作といった別のパラメータとともに整理しつつ未知の身体操作と結びつけるのは、充分に大変なことです。

人の脳味噌とはそんなもんです。
ところがその対象が「2つ」ならば「今から自分はナニをするのか」を充分に把握しつつ操作できます。

1音目と2音目、2と3、3と4、4と5、、、
次に、
123、234、345、456、、、
そして、
1234、2345、3456、、、
と増やしていきます。

簡単なものを組み合わせた結果は、わりと簡単、です、きっと。
で、いつのまにか7音ゾロリも、けっこう簡単、となります。
そんな風に小分けして練習するのが最も効率よいです。

急がば回れってこと。
これも譜例にしておきますね。

ここで登場したような極簡単なモチーフで上記譜例10 のような練習を始めるのは無理なく効果的です。

玉の見た目は変えず「キーは短3度上がったら完全4度上がる」を繰りかえしました。
いわゆる コルトレーン・チェンジ って奴ですね。

(どの小節もイオニアンモードなので厳密には違いますが(^_^;
 本当は偶数小節にはミクソリディアンやオルタードなどドミナント系の音階が必要です)

このタイプの練習は↓に詳しいです
『カエルとアラレで音階名人・第2巻』
 http://bit.ly/KA_kaeruarare2

『孫の代まで使える音階練習本』
 http://bit.ly/KT_magomade

3回目の壁を越えろ!

練習とは繰り返しのことです。

意識的でないとできないことを、繰り返しの果てに、
無意識の動作に昇華すること。

不思議なことがあります。

繰りかえすわけですが「よし仕上げるぞ」と思った途端、
2回目までは巧くいっても、3回目でズッコケることが多い。

この「3回目の壁」を乗り越えて、何度でも繰り返せるようになれば、自分の言葉として獲得できたと思ってもよいのだと思います。

ただし、新たに覚えた言葉は数日使わないと、すぐまたズッコケます。
繰りかえすなら3回以上、願わくば毎日触れる、を目指しましょう。

部品を巧く繋げる工夫

辿り着きたい結果が↓だとします

↓このように練習しがちです。

それでは辿り着けません。
こうしたり、ああしたりしましょう↓

切れ目はつなぎ目。

先程の練習を音楽的に活かす考え方です。

実際のメロディーでもそうですが見た目から「切れ目」と思える箇所を切れ目にしてしまうと、音楽の命はそこで断ち切られます。

そう思える箇所は「つなぎ目」と思いましょう。
そうすると音楽の流れは途切れずに続きます。
その気持を基礎練習のうちから習慣づけましょう。

音階の難点は折り返しとその繰り返しに在り

メロディーでもそうですが、実は大きな落とし穴がココに在ります。

しばらく一定方向に連続的に流れていたものに、
 ・折り返し
 ・その折り返しがただちに繰りかえされる
…が起こるとツマヅキやすいです。

慣性の法則的な意識の問題でもあるし、
「さっき閉じた指をまたすぐ開けねば、え?また閉じるの?」
的なフィジカルな難しさでもあります。

この点は、知っておくだけ、意識するだけでだいぶ変われます。
そんな意識の習慣づけに丁度良さそうな課題は↓に載せてます。
『爆奏!速弾き速吹き名人』
 http://bit.ly/KT_hayabiki-hayabuki

先ずはスラーで

音階練習、最初はすべてスラーでやりましょう。
音高間の問題を聞き取りやすいからです。

間に別の音高や望まぬ倍音が挟み込まれたり、
音程・音色・響きにタワミが起こったり。
それらを無くす工夫をしながら進める為です。

次に、求める速度で「タンギングだけ」を練習しましょう。
アーティキュレイションのバリエイションを加えるなら、それも単一音高で最初に練習します。

最後にそれらを組み合わせればいいんです。
練習の要素はなるたけ小さな要素に分けて行ったほうが、それぞれの磨き上げに集中できますから。

下手でも1箇所にコダワリすぎない

巧く行かない箇所があったら、テンポをゆっくりして、そのテンポを保ちつつ何度も繰り返します。

もし、音の移り変わりに雑音が入るなら、その部分だけを取り出し、音高移行の瞬間だけを試行錯誤します。

そしてまたパターンの中で試します。

そうするとそこそこ時間がかかりますが、そこばかりに猛烈に時間をかけないようにしましょう。

下手ポイントが別の機会に、違った周囲環境で登場した時には、うまく行くかもしれないし、その体験が先程の下手を改善してくれますので。

木管楽器の指上げ下げと音高変化との関係

意外と盲点。
これを意識しておくだけで試行錯誤の道筋が変わります。

当たり前のことですが、
・殆どの運指で、指を下げれば音高は下がります。
・幾つかの運指で、下げれば上がります。
・クロスフィンガリングの箇所では、音を上げる時に上げる指と同時に下げねばならない指もあります。

木管の運指はほんの数ミリ~10数ミリの動きですが、これらを意識しておくと、理想的な動きの連携を見つけやすいと思います。

楽器の揺れと構え方

運指によって楽器が揺れる、それによってアンブシュアと楽器との関係が変わると、
音高・音色・響きに偶発的悪影響を与えます。

なにが「悪い」かと言えば、演奏者の「意図しない結果」が起こることです。
音楽演奏とは、演奏者の意図した結果の音で綴られてこそ伝わるチカラとなりますから。

構え方の工夫ひとつでけっこう簡単に解決できます。
ほんの少し練習が必要なこともありますが、けっこう簡単です。
けど、文字にするのは面倒なのでぜひレッスンにお越しくださいませ。

あ、
フルートについては↓に一例を書きました、

点接触にならぬよう

これはコロビと運指の関係。

たとえばこんなメロディーを貴方にとっては速めのテンポで吹くとします。

初心者によく起こること…

F音は人差し指を_その長さ分押し「続ける」_わけですが、ついつい「一瞬押してすぐ離す」
つまり、マウスクリックのような動きになりやすい。
で、コロぶわけですね。

どんな長さの音符/休符であっても、点接触でなく、
線や面で触れ「続ける」意識の習慣がつくとよいのでしょう。
その習慣づけにも近道な練習は↓こちらに
『爆奏!速弾き速吹き名人』
 http://bit.ly/KT_hayabiki-hayabuki

握りしめても、噛み締めても、押しつけてもイイことないよ

速度についていけなかったり、
運指自体が難しかったり、
高すぎて発音すら難しかったり、

そんな時に「ついつい」
 ・アンブシュアを噛み締めてしまう
 ・握りしめるようなチカラを込めてしまう
 ・フルートの歌口を唇に押しつけてしまう

これらは「なんとかしなきゃ」という気持が起こっても、
「どうすればよい」を知らないために、
ガムシャラになんとかしようとして、
意識外の筋肉が勝手に収縮方向に動いてしまう結果、
なのでしょう。

つまり、演奏にとって最もよくないことが起こります。
無意識の行いが音に影響してしまいます。

たまたまそれで音色・響き・発音に好く影響すればよいですが、大抵の場合ヒトツもヨイことはありません。

強いて「その部分の」脱力を意識しましょう。
それだけでナニカシラうまくいくことが増えますから。
本当ですってばよ!!

「チカラを抜け」をガムシャラに言わないの!

チカラを抜けば巧くいくよ
よく耳にします。

たいてい無意味です。

不要なチカラがナゼ、ドコに入ってしまってるか、
と、
必要なチカラはドコでイカニ、ドレダケかけるべきか、
の理解が最初に必要です。

だってガムシャラに脱力したら立っても居られませんものね。

もう1つ大切なのは、
筋力の無い所にチカラは生まれないし、
そこからの脱力も有り得ない、
ってこと。

初心者に向かって、口輪筋周辺からの脱力を言う指導者が居ます。
育ってない筋肉から脱力はできません。
抜くべきは、口輪筋が足りないから使ってしまう別の箇所です。

口輪筋周辺から抜けと言う前に、
如何にゆっくり着実に必要な口輪筋を育てるか
に腐心すべきと思います。

なんでもかんでも兎に角、チカラヲヌケ~って呪文を言いたがる風潮がありますが、科学的に考えて、本来の必要を見極めて活かしましょうね。

その結果、必要な脱力を行えれば、
必要な身体の動きは確かにより軽やかに実現します。

それは基礎練習全般に関わることなので書いておきました。

倍音域をうまく越える工夫

どの木管楽器でも課題ですね。

レジスターキー(オクターブキー)を押さない&押す音域を行き来する箇所で起こる事件。

・倍音域を超えて行き来する時に、ピキっと意図しない倍音が挟み込まれたり、
・音色・響きに一瞬のタワミが生まれたり、
・音色・響きの違いが大きくて繋がりが悪かったり。

はい、それぞれに解決法はあります。
でも、それだけで結構な量になるんで稿を改めますね。
ちなみに、そうした件に関する質問に対して、

 ・アンブシュアがどうの
 ・息を入れる向きがどうの

といった答をよく見かけますが、
サックスに限って言えば、
最大の問題はそこにはありません。

それらの操作は全くせずに音域は越えられます
その方法は既にこのサイトにも書いてます。
どこだったっけか、、探してみてくださいませ。

お急ぎの方はレッスンにお越しください。
ほんの数分で一生身に付く方法がありますんで。

「ならでは」を拡げて表現力アップ

音色・響きの段差を越える工夫です。

声楽の世界の言葉で、
 ・頭声
 ・胸声
 ・中声
ってのがあります。
筆者はなぜか声楽科卒だったりしてるもんで…(^_^;

最近のボイトレ流行りで「ミッドヴォイス」などと聞こえてくるのが中声のことです。

ざっくり言うと、ある程度以上高めの声は、頭骨を響かせます。
低めの声は肋骨を震わせます。

大抵の人は、その境界線がクッキリしてます。
男性ならそうです。
女性だともともとハッキリしてない人も男性よりは多いらしい。

両方の性格を併せ持「たせた」中声を出せる音域を拡げると、境目を聞こえなくし、本人も境目を意識せずに歌えるようになる、みたい。
オマケに頭声と胸声自体の響きにも好く作用するようです。

木管楽器にもそれはありますね。

低音域・高音域それぞれに「ならでは」の抵抗感に適応するアンブシュアと呼気圧の操作。
それに呼応したりしなかったり(楽器の生まれつきの性格にもよる)な音色や響きの「音域ごとの特徴」。
それらを利用します。

高めの音域で快い響きと思われる音をロングトーンします。
その音色・響きを半音ずつ下げながら「繋げて」いきます。
低音域からも同じことをしましょう。

扱える音色・響きと、その操作性に幅が生まれるでしょう。つまり、それも表現の自由の拡大と言えます。

音色・響きを繋げるもう1つの智恵、ギジレジ

ギジレジ(筆者の造語)を活用しましょう。

正規の運指よりも容易に、ある高さの音を発音でき、響きもよい運指があるとします。
その時に身体がどんな状態かを観察します。
その身体の状態を、通常運指でも強いて再現を試みます。
すると通常運指でも好い響きに近づきやすくなります。

いわゆる「替え指」でもよいのですが、ギジレジのアイディアを解っておくとより活かしやすいです。

ギジレジとはナニカ、サックスについては↓に纏めました。
フルートとクラにも同様の運指を見つけられるので、そのうち纏めますね。
『ギジレジで倍音簡単!』
 http://bit.ly/KT_gijireji

たかが音階練習されど…

まとめましょう。

ナンノタメニを意識できるようになったら次には、
如何に達成を効率良く目指すか、
を考えてよいのだと思います。
なるたけツルリと自由を手にしましょう♪

この手の練習法話がお好きな方は是非↓覗きにおいでくださいませ♪
「カエルとアラレで音階名人シリーズぞろりと御紹介」
 https://bit.ly/kaeruarareonmop

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