城マニア・ダムマニア・古墳マニア…味わい方を教わる愉しみとエヴァンジェリスト

味わい方を人から教わって初めて愉しめることは多い。
マニアックと言われるものは特に。
そうでなくともラグビーやらアメフトやら、ルールを知って初めて愉しめる。
マニアックと言われずとも、やはり気持をくすぐられるポイントを教えて貰わねば解らないジャンルも多い。
それだけ世の中は広いもんだ。

あ、これは実用的でない雑文です。

ジョン・コルトレーン、チャーリー・パーカー、
若い頃、すぐには佳さが判らなかった。
ソニー・ロリンズはすぐに愉しめた。

ベニー・グッドマンにはすぐに心掴まれた。
それ以前にグレン・ミラーは解りやすかった。
でもデューク・エリントンには時間がかかった。

不思議なもので、仲良くなるのに手間の掛かったものほど未だに面白さが続いてる。
何度触れても新たな出会いに気づき、面白さが尽きない。

そういう体験の深まりに連れて、
「わかりやすい」と思ってたものからも新発見は起こる。
発見のビックリは尚更大きい。

由井正一さんなど優れた評論家、
つまり、夢中人の書いたガイド本が沢山あった。
渡辺貞夫さん、山下洋輔さんなど、演奏家自身の書いたオモシロ本も沢山あった。
沢山の愉しみ方を教わった。

それらが無くてはジャズへの耳は育たなかっただろうな。
ラテン・ソウル・ファンク・カントリー・ブルーグラスでもそういった書籍には世話になった。

そこで出会ったのは文字でなく、夢中になった先輩なんだな。
本の中には、人にタノシサを伝えずにはおれなかった人達が居た。
エヴァンジェリスト、つまり伝道者。

マニアックなことは大抵、細く小さく見える入口から分け入り、いつのまにか視界が広く感じられるようだ。
狭い坑道を分け入り地下洞窟の大広間に辿り着いた者は、横を向けば別の鉱脈から掘り進んだ者と目が合って笑い合ったりもする。
その先にキラキラな鉱脈が有るかも無いかもしれない。

そこまで愉しみ抜いた者は、布教活動の道にも踏み入るものだ。
だってコレって素晴らしいじゃない、知らない人には知ってほしい。

細い鉱脈をとことん掘り進んだ者には、逆に世界の広さが感じられるのだろう。
だから小さな穴からでも、広い世界に届く声の出し方も判るのかもしれない。

愉しむツボなんて言っても伝わらないよ
出会ったら感動するもんだよ
などと言う人は多い
そう思っても一向に構いません。
そう思うんですから。それは自由です。

多くのエヴァンジェリストに触れて感謝を繰りかえしてる自分からすると、鉱脈はまだ深そうだね、とは思う。

もちろん掘れる深さがあるのは幸い。
ところがね、マニアックなことって、
掘れば掘るほど深みは拡がるのだ。
生きてる限り続く人の神秘みたいなもの。

誰かに「教えて」と乞われて、教えられないのは残念なこと。
乞うた人が佳き体験と出会うチャンスを逸するから。

それ以上に、乞われた人も貴重な機会を逸する。
教えることは、己の想念をより明確にする作業でもある。
つまり、教えを乞われることで逆に己は学びを深める。
自分の愉しみをより深めるチャンス。

言っても解らないよ
と言ってしまうことでその大切な機会を手放してしまうのだな。

乞われなくても広めたくなるか否かはその人の自由。
ですが、
せっかく乞われた機会があるなら、己と対峙しないと勿体ない。

高校生の時、数学で1をとった。
その自分が今、フーリエ級数を理解したくて堪らない。
数学が好きで堪らないって友人に出会うのが愉しみな昨今。

たまにテレビでみかける伝道者たち。
お城、ダム、古墳などなど、愉しみのツボを熱烈に語る姿に感動する。
あ、先日はかき氷の伝道者を見かけてそうとう面白かった。

で、たまたま機会があったので古墳群めぐりをしました。
埼玉県行田市にある「さきたま古墳群」。
最古の文字入り鉄剣の出土した稲荷山古墳のある。
伝道されたから解る愉しみ方がある。

その帰り道カーラジオでカラテカの矢部氏が、新作絵本の数々の魅力を語っているのを聞いて本屋に行きたくなった。
今日はやはりラジオで盆栽の夢中人の話にワクワクした。

まだまだ人生は面白いし地球も広い。
引き続きできるだけ健康に気を付けて長生きしたいもんです。

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