サックスの倍音練習_隣りの音に限って行きにくいわけを解析(動画あり)

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サックスの倍音練習してると、すぐ隣りの倍音に限ってスルリと行きにくくて、1つ飛んだ先に行っちゃうってない?

それってなんでだろうな?
原因が見つかるかもってことで倍音構成を視覚化して観察しました。

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レッスン動画

たまたま生徒が撮ってくれた動画です。
知識としては知ってたけど、目の当たりにするとなかなか衝撃的。
テナーサックスの一番低い音の運指で第16倍音まで鳴らして、倍音の様子を見てみました。

Tenor sax, structure of overtone series サックスの倍音観察

いちおう予備知識

以下の実験結果を読み解くには倍音列の知識が不可欠です。
ぜひ↓を見て、ざっくりと理解してから戻って来てくださいませ m(_ _)m

もっと詳しく見てみる。

じっくり観察するために静止画を丁寧に撮り直してみました。
毎回ちょっとずつ違うので、取り敢えず2枚あげておきます。

縦方向には、どの倍音を選んで「突出させて鳴らしたか」が並びます。
横方向には、それぞれ突出させた時の倍音の様子が見えます。赤は音圧が高く緑は低い。

どちら方向も各事象を「第○次倍音」と呼ぶのでコンガラカリ易いですが、なんとか読み解いてくださいませ。

< 基音_第1次倍音 >
まことに綺麗に理屈通りに倍音が並んでます。
含まれる倍音ごとの強さが写真2枚で違ってます。
なので、
そのバラツキは、楽器・マウスピース・リードに依るものでなく、奏者の身体の変化に応じて音色(=倍音の分布具合)が変わったということでしょう。
つまり、
積極的に変えようとすれば変えられるということ。
そのうちその様子も撮影しますね。

< 第2次倍音 >
基音での倍音達をモノサシとするならば、偶数次=2の倍数次のものだけが並んでます。
2枚目では、明確に「突出」が達成してない内は奇数次のも鳴っている様子が見えます。

< 第3次倍音 >
3の倍数次が並んでます。
1枚目では「その間」のもウッスラ居ます。
「この時は」第3次倍音を明瞭に突出させるのが難しかった=「当てにくかった」のを示してます。

< 第4次倍音 >
4の倍数次が並んでます。
1枚目では発音の一瞬だけ全倍音が見えます。
2枚目での、発音時のモヤモヤはリードが振動を始める前の風音です。

実は、1枚目はタンギングをしました。
2枚目ではタンギング無しでの発音でした。

< 第5次倍音 >
5の倍数…

< 第6次倍音 >
6の倍数…
発音時のタワミが当てにくさを示してます。

< 第7次倍音 >
7の倍数…
かなり当てにくかった様子が見えます。
音として聞こえる直前に感じる「音高の予感」が「思いのほか低く」て、操作を迷ってます。
平均律とくらべてだいぶ低いのに起因するかと。
実際には、鳴らした直後から平均律に近くなる修正をし「ちゃって」ます。

< 第8次倍音 >
8の…
思いのほか「ツボ」が狭く、鳴った音の響きも貧弱で細い音。
楽器なのかマウスピースなのか、、道具の個性が出るところと思われます。
アメセル・マーク6の6万番台に、モーガンのエクスカリバー7番だったか8番だったか、です。
そのうちMPを変えても試さねばですね。

< 第9次倍音 >
9の…
なぜか、倍音間の噪音成分が高め

< 第10次倍音 >
10の…
当てにくさと音高の迷いが見えます。
ここも、平均律の聴習慣よりだいぶ低いのに起因するユラギみたいです。

< 第11~16次倍音 >
、、、ご覧のとおりです(笑

さて、考察

この結果から「隣りの音に限って行きにくい」の理由を考えてみます。

たぶん、、
「ある突出」をしてると、その「横並び」には移動しやすいのでないかな?
とはいえ、横並びの隣りよりも、本来の隣りのほうが明らかに近ければ、素っ飛ばさずに行ける、のかな?

第2次倍音に居ると、その右を見れば第4次倍音が居ます。
すると、第4次には行きやすいけど、3次は素っ飛ばしやすい。

第3次に居るとすると6次には行きやすい、と思いきや、
4次のほうが明かに近いので4次には行きやすい。

、、、と思うと、この手の「素っ飛ばし」事件の起こるのは主に2次~4次ということか。

2次を素っ飛ばして1次~3次となりやすいのは単に2次が「当てにくい」からかと。

5次より上も素っ飛ばしやすいのは、微妙な調整に習熟してないからかと。

このタイプの観察をしてて困ること。
現状を観察したいと思って実施するのだが、
やってるうちに上達してしまい、問題が隠れてしまうこと(苦笑

これから、、、

今回は最低音だけでの観察をご覧にいれました。
そのうち別の音でも一通り視覚化しますね。

今回の半音上から早速「インハーモニシティ」の問題が露呈します。
倍音が綺麗に理屈通りには並ばないという現象です。

木管楽器は音孔の開閉で管長を変えますが、穴を空けて短くしてもその先に「穴開きの管」は在り続け、それが倍音のタワミを生みます。

そのタワミを越えて、基音域と第2・3次倍音域とで同じ音孔をシェアできるってのは驚異的なことなんです。
各メーカーは大変な苦労をそこにしてるわけですね。
特にクラリネットのレジスタキーの仕組には簡単せざるを得ません。

基音でインハーモニシティが起きてる時に、各「突出」での倍音群がどう分布するのか、興味深いところです。

楽器によっても…

同じ楽器種でも、メーカー・モデルによって様子はだいぶ変わるようです。

数年前に世に出た、イシモリ管楽器オリジナルのテナーにはビックリしました。
セルマーだと普通に在るインハーモニシティが極端に少ないんです。
それは音高ごとの音色・響きのバラツキが少ないって結果に繋がってます。

いいなぁ、ほしいなぁ、、がんばろっと♪

イシモリ管楽器テナーのページ↓
https://www.ishimori-online.jp/product-list/32

倍音練習、ガムシャラにやって唇痛くしてない?

倍音練習の書籍って昔から色々出てるけど、
 ・その意義
 ・簡単で安心な始め方
などなど、ちゃんと説明した本って見かけない。

なので自分で書きました。
下唇を痛めたり、アンブシュアがナニガナンダカ判らなくなったり、、
そんなことの無いようにって本です。

倍音練習を簡単に始めるアイディアをまとめた本↓
『ギジレジで倍音簡単!』
 http://bit.ly/KT_gijireji

「ファットリップ・シンリップ」
「ダブルリップ・シングルリップ」
ってナニ? とかいった疑問にも色々と応える内容です。

そうそう、この記事をお楽しみいただけた方は↓もどうぞ♪

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