リック・マーギッツァ。
愛と丁寧に満ちたテナー奏者。
火を噴くような(昭和っぽい、笑)ビバッピーなゴリゴリスイングでも1音1音が明瞭でちゃんと意味深。
なにより、紡ぎ出すメロディがいちいち美しい。
ブルーズフィーリングの作り方が唯一無二、たまたま筆者がずっと模索してた形をとっくに具体化してて大好きに。
キース・ジャレットの “My song” がツボって人にはジャストフィットかと。
もっと知られてていいのにな。
筆者若い頃の愛聴盤、誰かに貸したままどっか行っちゃった。
20数年ぶりにガッツリ聴いて落涙。
フレーズ全部憶えてる。
80年代末にマイルス・デイヴィスのバンドに時々居たがアルバムには参加させてもらえず、
その前後レギュラーで居たケニー・ギャレットは大スターに。
ケニーの在籍は’86~’91だから、その間に時々トラで入ってたってこと、かな?
ちなみに、ケニー自身が後釜と目してた(ようだ)アントニオ・ハートは加入を実現する前にマイルス没。
(その当時、ケニーがトニーを観にボストンの学校に来てたって友人達の噂話が盛り上がってた)
あん時トニーは学校図書館の受付バイトしてたな(遠い目
マイルスバンドでの映像
https://youtu.be/ltWAl8MfpQk
いわゆる新生ブルーノートで3枚出したが最初の2枚は廃盤。
その当時ガッツリ聴きまくってた。
今でも大好き。後のアルバムもわりと欠かさず聴いてる。
でも、最初の2枚が本当に好き。
“Color” と “Hope”
草原の晩夏に沈む夕陽がよく似合うような全編オリジナルアルバム。
ゴリゴリとタフなスイングチューンもありつつ、おおかた絵画的で美しいメロディー。
共演は、
“Color”
Steve Masakowski _gt.
Joey Calderazzo _Pf.
Jim Beard _Synth.
Marc Johnson _Bass
Adam Nussbaum _Dr.
Airto Moreira _Perc.
“Hope”
ドラムが Peter Erskine に
EWI を Ed Calle が
Trumpet に Danny Cahn, Jeff Kievit
というあたりが変わったとこ。
紛失以来、聴きたいと思っても iTunes などには出ず。
中古盤もなかなか見当たらず。
最近ようやく出始めてアマゾンでポチった。
うわ、ほとんど全編いっしょに歌える♪
その当時はミステリーでしかなかった不思議に美しい節回し、
今になって意図が聴き取れるのが嬉しい。
というか、マヂでこの人、楽器が巧い、ってのを今更ながら痛感。
サックスも練習しなきゃ、って気になってるなう。
「3部作」という言葉がよく使われるが、彼の場合、そうはなり損なった感あり。
2作のオリジナル曲集、本当に美しくて次作がタノシミだったのに、
3作目はなぜかスタンダード曲集で、わりと普通にジャズな演奏。
もちろん素晴らしい、のだが、、
最初の2つのセールスが伸びなかったからかな?
3つ目の “This is new” は「本当はこんな風に普通にジャズもできる人ですよ」的なアルバムになっちゃって、、。
ブルーノートさん最初の2作で時代を拓くぞって気骨を感じたけど、やはり普通のジャズマーケットに迎合したかな?って感じ。
もちろん素晴らしいジャズアルバムなんだけどね、何度も言っちゃうけど(^_^;
デビューをECMにしとけば彼の歴史も変わった、かな?
それ以降はヨーロッパのマイナーレーベルを転々としてる。
最初の2作を廃盤にせず地道に売り続けてくれてれば、新生ブルーノートも時代の評価は変わったかもな~。
ま、ノラ・ジョーンズの大ヒットで安泰となり、今はR&B・Hip Hopとの交差点を自負してるあたり充分に面白いからヨカッタヨカッタではありますが。
ちなみに同じ頃出たケニー・ギャレットの “prisoner of love”
スムーズジャズな音ながらジャズ的になかなか濃い~アルバムで大好きだったが、
当時も今も世の中の評価は芳しくない。
うわ、アマゾン的には「ヒーリング」ってジャンル分けなんだっ(^_^;
う~む、そこら辺が好きってとこからして筆者自身のマイナーな歴史も納得できる、かな orz
最後にリックのディスコグラフィーへのリンク
https://www.discogs.com/ja/artist/298111-Rick-Margitza
うわ、”Gipsy Tenors” ってジャケ買いならずタイトル買いかも
https://www.discogs.com/ja/Tony-Lakatos-Rick-Margitza-G%C3%A1bor-Bolla-Gypsy-Tenor/release/11739014
日本のアマゾンでは売ってないのね…
https://www.amazon.com/Gypsy-Tenors-Margitza-Gabor-Lakatos/dp/B075ZFBZT4
そっか、こんな人と一緒にやってるのね、
ん?同じアルバム別ジャケ?
ん〜、わからぬ。。
もしや、こんな感じのタノシサなアルバム、かも↓これも名盤♪
(この人達についてはまたゆっくり書いてみたいかな~)
Richie Cole & Boots Randolph “Yakety Madness”
テキサステナー満開な漫才コンビ的アルバムながら、シミジミと泣かせてくれるシーンもあり、ザッツ・エンターテインメント♪
↑のジャケはショボいけど、元は↓
おっと、蛇足が長くなりました。
ほいじゃまた~
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