新型コロナと時系列の整理

新型コロナが日数的にどう推移するものと捉えられてるか。
2020年初期から現在(2021年頭)に至るまで多くの研究が進み、その間関わる数値は微妙に変化してきています。
現状で、おおかたそうであろう、とされている数値をここに整理します。

web上でとにかく沢山の資料にあたれるし、それぞれ微妙に異なるので、その発表時期に気を付けて吟味し、保健所の人から聞いたことなども加味しつつ纏めてみます。

※数日前に書いた関連件↓

暴露・感染・発症・無症状・濃厚接触

暴露(ばくろ)=ウィルスに晒されること
感染=ウィルスが体内に侵入すること
発症=特徴的な症状が発生すること
無症状=感染はしても発症のない状態
濃厚接触=感染を受けるような接触を陽性者とすること

暴露があり、ウィルスが人間の受容体から人体内に侵入した結果を感染。
感染したとすると、暴露日と感染日はほぼ同一と思ってよいらしい。

発症日は文字通り、症状の発生した日。

どんな条件の接触を濃厚と呼ぶかは、語り尽くされてるし資料毎に微妙に差があるので、ぜひ検索して資料にあたってみてください。

潜伏期間と検出精度

感染から発症するまでにかかる日数。
1~14日ほどと言われています。

「14日」は実は少し多め設定ではあるらしい。
ほとんどの発症が12日目までに起こるので、少ない可能性への注意喚起を含めて14日とされているのは妥当、ということだそうです。

つまり感染(した可能性の高い日)から発症の無いまま14日を過ぎると、無症状のまま感染させる可能性の低い状態まで至ったとされます。

感染者のうち約9%にそうした無症状者が居るそうです。
無症状であっても検査すれば検出されるので、濃厚接触の疑いがあれば検査して再感染予防に活かすとよい。

PCR検査だと感染後3日目以降、抗原検査だと5日目以降なら7割以上の確かさで検出されるそうです。
つまり、それ以前だと感染してても検出される可能性が下がるそうです。

この点、あとでもっと詳しく書きます。

発症までの日数と割合

資料によって数値が微妙に異なるのでザックリと書きます。

感染から発症までは高い割合で「4~6日目」で、平均は5日とか 5.8日とか言われています。

その後 12日目までは発症する可能性はあると思ってよいようです。

ごく少ない例も含めるならば 14日目まで可能性は残る、と思うのが慎重な捉え方なようです。

ちなみに、
「12日目」という数字は、発症し軽症で済んだ人の多くが感染後12日目まで、少しでも症状を呈している例が多い、のと一致します。

うつす可能性のある日数・濃厚接触者とする基準日数

発症日の2日前 ~ 発症後7~10日間と言われています。
なかでも発症前の2日間は特にうつす可能性が高いとも聞きます。
慎重な説では発症後 14日間はうつす可能性要注意とも言われます。

その慎重さの程度は下に書く、
「検査形態_感染からの日数_陽性率」
と反比例するようです。

「発症日の2日前〜」とは、
発症日が平均で感染日の5日後、だからの数値と思われますが、
ともあれ、私の聞いた範囲の保健所からの説明では、
「感染日の2日後まではほぼ感染しない」
ことになっているようです。
筆者はその論拠をあまり理解できていませんが、
比較的新しい説明文と、保健所の人に聞いたことからして、そうらしいです。

2020年5月の台湾の論文では、
「感染者が発症から4日前までに濃厚接触した者を濃厚接触者とする」
とする基準が載ってます。
それに従うなら、
発症日が5日目だとすると、感染可能性は感染日の「翌日から」となります。
そこら辺の扱いが、詳細はどうなってるかは専門家に訊かねばなりません。

さて話を戻します。

「発症後7~10 or 14日間はうつす可能性がある」
というのは軽症で済む場合の数字で、
症状が重いほどその日数は長くなるそうです。
重症だと3~4週間、排菌(文字通り)が続くことも多いそうです。

排菌形態と感染経路

排菌は主に飛沫(唾液の水滴状放出)によって行われるが、稀に尿・血液・便からも確認されるそうです。

それら排菌源が直接、他の人の粘膜に触れると感染する可能性があります。
それ以上に、
排菌源に触れた手が口・鼻・目など粘膜部に触れて感染が起こる例が多いようです。
排菌源に触れた手で触れたドアノブなどを介して他の人にうつることもあるようです。
もちろん、飛んだ飛沫が乗った物体に触れた手を…も有り得ます。

より小さな水蒸気レベルの飛沫=エアロゾルによる感染、空気感染などについてはまだ研究中で諸説あるようです。

検査形態_感染からの日数_陽性率(≠検査精度?)

「抗体検査」
発症後10日目以降でないと検出されない(ザックリ言えば)ので、それ以前の診断には使わない。
逆にそれ以降ならば抗体の有無は測れる。文字通りではある。

「PCR検査」
無症状期にも検査できるが早すぎると検出されず偽陰性となる可能性が高い。
高い精度で検出されるのは、おおむね感染3日目以降だそうです。

その「3日目」とは、発症日が感染後5日目と想定して、つまり発症の2日前としての数字と思われます。

<引用>
陽性率は(暴露後3日目から)15日めは70%、21日目では32%、28日目では12%、33日目になると5%のみに低下します。
無症状の時期にも検査できますが、早すぎると偽陰性になります。

https://www.aireikai.jp/news/detail.php?seq=179

…という文章を見かけたが、それが
 ・検査精度の日を追っての変化傾向
 ・ある発症者の陽性から陰性への日を追っての変化傾向
どちらをを示すのかは筆者には読み取れませんでした(文章の前後関係と構文からして読解できなかったってこと)。

<症状の有る場合>
発症 10日目以降の検査だと、
鼻咽喉からの検査は有効だが
唾液では精度が落ちるらしい。

「抗原検査」
感染日から5日後~発症後5日目に検出可能だそうです。
無症状だと結果が不確かなので PCR検査をしたほうがよいそうです。

…という資料がある傍らで↓

「抗原検査・定量式」
鼻咽頭からだと、発症~10日目以降も検出可能
唾液からだと、発症~9日目まで検出可能

「抗原検査・簡易キット式」
鼻咽頭からだと、発症2日目から9日目まで検出可能。
10日目以降は陰性の場合、鼻咽頭からのPCRで要確認。
唾液からは、日数に関わらず不確かとされているらしい。

…という資料も見かけます。

<無症状の場合>
鼻咽頭PCR検査か、鼻咽頭抗原検査定量式のみが使われるべきらしいです。

症状の経過と日数

「かぜ症状・嗅覚味覚障害」
いわゆる軽症。8割の人が軽症のまま治癒に向かいその期間は発症から1週間程度。

「呼吸困難・咳・痰」
2割ほどの人が肺炎症状憎悪に進み入院。発症1週間目~10日目。

「人工呼吸管理など」
5%ほどが 10日目以降に集中治療室に入る可能性があるそうです。

参考URL

沢山の見るべきページがありますが、本稿テーマについて解りやすかったサイトを並べます。

「新型コロナのわかりやすい解説」by 京都私立病院協会、
https://www.khosp.or.jp/corona_information/

「新型コロナウィルス感染症の検査をうけるタイミング」by 医療法人・愛礼会、
文章は解りにくいが、日数イメージの解りやすい図解引用あり。
https://www.aireikai.jp/news/detail.php?seq=179

「新型コロナウィルスの潜伏期間は?感染るのはいつまで?医師が解説します」by Clinic for、
https://www.clinicfor.life/articles/covid-053/#:~:text=%E6%96%B0%E5%9E%8B%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%81%AE%E6%BD%9C%E4%BC%8F%E6%9C%9F%E9%96%93%E3%81%AF1%EF%BD%9E14,%E3%81%A8%E8%80%83%E3%81%88%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

「新型コロナウイルスの潜伏期間について、クリニックフォアグループの医師が解説します。」by Clinic for、
https://www.clinicfor.life/articles/covid-004/

「新型コロナウイルス感染予防対策についてのQ&A」by 日本疫学会、
検査精度について詳しく読めます。
https://jeaweb.jp/covid/qa/index.html

「新型コロナの潜伏期間は?うつる期間は?うつるタイミングは?をまとめました」by 西馬込あくつ耳鼻咽喉科、
2020年5月、台湾での論文にての濃厚感染者の定義が解りやすい。
https://www.magojibi.jp/810/

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