御協力いただいた皆さんどうも有難うございますm(_ _)m
クラリネットのリードミス、
・どんな時に?
・なぜ?
・どう対処?
などなど、皆さんの声を聞くべく問いかけたら沢山の方に応えて頂きました。
Facebook クラリネットコミュニティの皆さん、個人的に膨大な文章を頂いた坂本和彦先生、そしてこのブログにコメント頂いた皆さん、感謝感激。
出来るだけ解りやすいよう、ここに整理してみますね。
リードミスについての特集を載せた「ザ・クラリネット」2冊を貸していただいた方が居ます。
実は…1ヶ月あまり経ちますがまだ開けてません。
急いでいただいたのに本当に御免なさい。
本稿を書き上げてから見るつもりで我慢してました。
それを読んでからまた続編が書けるかもしれませんので m(_ _)m
ちなみにリードミスについては過去に自分なりに纏めてます。
そちら↓も御参照くださいませ。
リードは悪者じゃないよ、たいていね
・リードミスという言葉は日本語でしか聞いたことが無い、という複数証言あり。
・大抵はリードが悪さをして不規則な雑音を出すわけでない。もともと出るはずの倍音の内の1つが、奏者の意図とは別に上手に出ちゃったもの。
これらは複数の方から異口同音に頂きました。
この問題を語る時に通底すべき原則なのだろう、と思い最初に書きました。
総じて言えるのは、
「リードは冤罪被害者になりやすい。殆どのケースで無罪みたいよ」
ってことみたいです。
まずは当ブログへのコメントと、FBクラリネットコミュに頂いた声から纏めます。
最初に…
『ふさげてない!』
ふざけてるわけでなく、塞げてない、ですね(笑
トーンホールを正確に塞げてない
☆証言その1_
二人羽織で講師が運指したら生徒のリードミスが無くなったケースあり。
<筆者感想>
これ、実は大切なことが別に隠されてそうな直感あり。
「塞げてなさ」だけでなく、、、
運指を講師に任せた生徒が、真っ直ぐ無邪気に息を入れ続けてたとすると、、
いつもはリードミスの起こる辺りで、口腔内あるいは舌根周辺に要らぬ動きを起こす習慣がついてるかもしれません。
解決法の解らぬ問題が起き続けると、無意識にナントカシヨウとそういった動きが起こったり、噛み締めすぎたりなど起こりやすい。
音色と響きにタワミを生むばかりか、リードミスを呼ぶ原因ともなりそう。
スロート音域とクラリーノ音域下端を行き来する瞬間に、無意識的に口腔内を狭める=舌が軟口蓋側にせり上がる人って多そう、と観察結果より思ってます。
サックスの初心者では頻発するので。
運指の不味さが原因なのに、対処法を指導者に訊いても「アンブシュアが…」とか「息を入れる角度が…」とか見当外れを言われがちで解決できず、結果的に噛み締めたり口腔内を狭めたりな癖がつく、という残念なケースが多いです。
☆証言その2_
楽器の重みに負けて楽器がズリ下がると、一番遠い右薬指の下側に隙間が空きやすい。自分から見えにくい箇所だから要注意。
☆リングキーの塞ぎ方
初心者がリングキーを押さえた時、微妙な隙間を空けやすく、その時に起こることあり。
<筆者感想>
自分は始めのうち両薬指の無意識的な隙間に気付きました。 小指が大変なのに気を取られて空いてしまってたようです。構え方の見直しもしました。
リングキーにはさほど問題を感じてませんでしたが、何本か違う楽器を触れてるうちに、右手の動きに連れて左中指のリングが指の腹でペコペコ動く感触のものがありました。
左中指でリングを押し込みつつ孔を塞ぐ時に、リングは押し込み切れてないようです。
それが原因の音色不明瞭など感じられます。
それは調整次第で解決できると思うのでリペアさんに相談してみます。
ちなみにルブランの L-200 で起きてます。
数本のクランポン、ヤマハ、セルマーでは感じたことが無かったので…、
機種の個性だとしたら慣れるべく頑張らねば、か?
☆クラリーノ音域いちばん下の「シ」の音
その音に辿り着く時「一斉に押す」ができてないみたい。 それと、
初心者の頃に苦手意識が染みつき、恐る恐る吹く癖から上の倍音に飛びやすいみたい。
<筆者感想>
恐る恐る、の結果、ナニが起こってるのかが判ると対策できるのでしょうね。
たぶん無意識な噛み締めなど起きてるのでしょう。
それと右薬指など、
「塞ぐべき孔をキチンと塞ぎきれてないから抵抗が強い&焦点が曖昧」なのが相まって思わぬ倍音に飛んでしまうのではないかしら?
☆↑の「シ」の音への指摘
右手薬指が要注意。
薬指を少し下向きにねじるようにトーンホールを塞ぐ。
きっとレジスタキーを閉じてても塞げてないはず。
誰かに右薬指を押しつけてもらい、ちゃんと塞げてる時の吹奏感と音を確かめるべし。
構え方・道具立て・調整など
☆構え方
・マウスピースに対する上の歯の位置
・楽器を構える角度
それら次第で起こりやすさは変わるようだ。
マウスピース選定の際、
・同じリード
・同じ吹き方
・同じ構え
で別のMPにするだけで頻発することあり。
MPのフェイシングカーブの違いに依りそう。
MP・リードに対する歯の位置関係しだいで、出やすい倍音が変わるようだ。
結果的に、慣れてないMPだと意図したのと別の倍音を出してしまうこともあるらしい。
<筆者感想>
これはサックスでもよく起きますね。
フェイシングの長さ・カーブのデザイン次第で、 フィットするリードとの組合せは変わりますね。
なので、MP選定の際は沢山の種類のリードを持ち込まないと、初めて出会うMPの性能は測れないと思ってます。
☆ラの奴んとこの調整
ラの奴んとこのネジを締めすぎるとラのキーが浮いて、レジスタキーを押してないのにクラリーノ音域が出る。
☆ラの奴_その2
楽器を倒してラの奴の調整をオカシクしたらキャーッと鳴るのが判った。
☆上半身どこかの隙間
上管の、いつも塞がってるはずのパッド達、どこかしらの隙間が原因で上の倍音にひっくり返ることがありそう。
倍音域をちゃんと狙え!
☆出るはずの無い音が出るわけではない
「出る可能性のある幾つかの音のうち、狙ってない音が出た」ってこと。
レジスタキーや左人差し指開放は、倍音切替のキッカケにすぎない。
それ以前に、
・息遣い
・口の形
・イメージ
で、正しく狙うのが大切。
楽器任せにせず、自分で狙うこと。
☆五線すぐ下のド
どうかすると、その指で出る倍音のどれかが出てしまう。
(ド)↑ソ↑ミ↑ラ↑ド
のいずれか。
・咥える深さ。
・上下の歯の前後関係。下が前に出すぎた時。
などに起因するみたい。
ワザと高い倍音を出す練習をしたら抑えられるようになった。
<筆者感想>
拍手!そうそう、そういう練習方法が効きますよね。
意図しないイヤな結果、それを上手にできれば初めて上手に避けられる。
筆者の教本でも何度も書いてることです。
普段吹いてる時に、
・下歯からリードへの押しつけが強すぎ
・口の中で舌が硬口蓋側へ上がりすぎ
な傾向があるのかもしれませんね。
あるいは、リードに対して「点」的な圧力が加わりやすい歯並びかもしれませんね。
もしかして、
MPを選んでみたり、楽器の調整を見直すだけでベターな環境が見つかるかもですね。
☆自分で制御できなかった倍音なのだ
<筆者感想>
御意なり、と思います、多くのケースで。
知りたいのは、どんな時に「制御できない」が誘発されやすいのか、ですね。
それが判れば予防策を立てられると思うので。
演奏時の意図しない状態変化
☆アンブシュアの左右アンバランス
唇からリードに加わる圧力(軽くて充分)の左右バランスが、不意に崩れた瞬間に起こるみたい。
楽器が口の中で不用意に動いた時に起こることがあるので。
キュッ、キャッ、と鳴るので、リードミスと言えばそれを指すのが多いみたい。
☆音高を変える瞬間の無意識な状態変化
音高を変える一瞬に、
・呼気圧が下がったり
・口の形が変わったり
すると、意図した音が出せない。
<筆者感想>
「出せない」の結果としてキャッと高い音となることがある、ってことなのでしょう。
このお応えを見て、面白いなと感じたことあり。
・呼気圧を下げたり
・口の形を変えたり
と能動的には書かれてないってこと。
ですが、
文末は「出ない」ではなく「出せない」となってる所が、初心者の過渡期的な心理状態を反映してるようで興味深いです。
サックス教室でも他の教室から来た生徒さんによく見受ける状態です。
音高を変える時に「ナニカシナキャイケナイ」って後頭部から誰かが囁くので、ナニカしちゃうみたいです。
「歌を唄うときの呼気はどうですか? ハミングで声の高さを変える時、唇はどうしてますか?」
って訊くだけでだいぶ変わります。
ソルフェージュも大切
☆ソルフェージュがちゃんとできてれば起きない
<筆者感想>
イエス!
でも、それはナゼなのか。
ロングトーン・音階・アルペジオなど基礎練習をしっかりしてれば、音高ごとに適切な身体の遣い方が染みついてますよね。
「音符の見た目→運指操作」
ではなく、
「音符見た目→鳴らしたい音高イメージ→運指と呼気」
というプロセスを経られると、適切な身体操作をより喚起できるから、と筆者は理解してます。
やはりリードにも原因ありか?
☆リードに問題ありか?
孔の塞ぎ方は大丈夫と思ってる自分でも起こすことがあるので、本当にリードに原因があるかもしれない。
<筆者感想>
↓に書いたリードの諸問題、クラでも起こるのでしょうね。
坂本和彦先生より御寄稿いただききました
ベテラン奏者で作編曲家でもある坂本和彦先生から沢山の情報を寄せて頂きました。
膨大な長文でしたので、ここでは読みやすいよう編集してお届けします。
☆楽器の整備不良
・MPの変形・破損によるリード接触面の不具合、主にレール部分。
落下や歯への激突で変形し吹奏感がおかしくなる。
健全なリードをつけても異常振動すなわちリードミスの原因に。
・楽器本体の整備不良
バネで閉じてるはずの箇所に隙間がある場合多し。
特に、
「ラの奴」のネジは締めすぎて隙間になること多し。
そこはギリギリの調整にするとパッドの膨張(音頭湿度変化による)でも閉じなくなるので、若干のアソビが肝心。
(筆者注;閉じてるはずの音孔に隙間があると、管内の気柱の「在り方」がモヤモヤと曖昧になります。
それは、どんな周波数で振動=空気圧の疎密波を作るかを不確かにします。
そこへ奏者が「この周波数!」って息を入れると楽器側は共鳴として応えてくれないのでリードはどんな振動をすべきか困る。
それでも「鳴れ!」と息を入れると奏者が思ったのとは違う振動をする。
リードとしては奏者と楽器、双方違う意見を聞いて正直に間を取り持ってます。
なのに奏者の都合でミスしたと言われ気の毒です。)
パッドの高さ
各キーの高さ
それらの調整次第で、手指の小さい者には孔を塞ぎきれないことあり。
バネの強さ
それが原因で塞ぎきれないこともある。
リペアに細かい注文をできないなら頑張って強めに押さえるしか。
とはいえ、必要以上のチカラを込めると、身体全体の柔軟性を失うのでバランスが肝要。
上下管のジョイント
下管リングキーを押しても上管の連動キーが閉まらないと、 F1運指の Eb/Bb がひっくり返る。
(筆者注;F1運指とは、左右人差し指を使った替え指のことですね。スキマゆえ鳴らしにくくなり、それを無理に鳴らそうとするとヒックリ返るということでしょう。ジョイント部分が逆側にズレた調整になってると下管全般が鳴らせなくなりますね。)
ジョイントコルクの劣化
緩かったり、禿げてたり、ティッシュやビニールテープで応急処置したままだったり。
(筆者感想;この項目はいずれも、鳴らしにくくなってる所を無理に鳴らそうとすると意図しないリードの振動を引き起こす、、それを巷ではリードミスと呼ぶ、ということなのですしょう。)
☆身体的原因1_アンブシュア
クラのアンブシュアは初心者にとって、それまでの日常に無かったこと。 不安定になるのは当然。
咥えが浅すぎだと、リードが充分振動しないし、息が入りにくいから、か細い音しかならない。
咥えが深すぎると、音は大きくなるが、コントロールはできず、より高い倍音が出やすい。
アルティシモ音域はその咥えすぎ状態を利用して出すもの。
以前パイパーズにナイディック=大島夫妻より寄稿あり、そこへの記述。高音域ではリードポイントをほんの少し深めにズラす、と。
(筆者注;リードポイントとは、下歯上端辺りからの圧力がリードのどこら辺に集中するか、その場所のことと思われます。リード先端からそこの距離次第で出しやすい倍音域に変化を与え、つまりは、音色と音域ごとの出しやすさに影響すると理解してます。)
咥えの丁度よさは、試行錯誤を重ねて見つけるもの。
骨格・筋肉・歯並び・口腔内容積・舌の位置 、
それらは十人十色なので、 安定して良い音を出せるアンブシュアは各自見つけるもの。
それ以前に、
筋肉の使い方
力の入れ加減
咥える角度
については、適正な指導が望まれる。
☆身体的原因2_指
右親指だけで楽器全体を支えねばならない。
MPに接する口もだが。
(筆者注;口は重さではなく向きを決める要素になりますね。)
右親指への負荷は、リングキーと相まって、初心者の運指困難の素。
(筆者注;手指への外的負荷は指の自由な運動を阻害しやすい、ということですね。その点筆者は、肘から肩から背中からずっと繋がる解決課題とも思ってます。)
右親指への負荷がもたらす症例。
右小指キー操作時に、薬指・中指の位置がずれやすい。
孔を塞ぎきれないとリードミスに繋がる。
(筆者注;指の押さえ方による音孔の隙間、それによる事件は、上述の楽器調整によるスキマと同じことを起こします。)
その点サックスはキーがすべてカバード(穴が空いてない)で、 楽器の重さはストラップで支えるので、そういった問題は起きにくい。
最近はクラ用ストラップを使う人も増えてきた。
坂本先生は、吹奏感が替わるのでバセットやバスクラなど低音楽器以外では使わないそうです。
(筆者注;変わった結果の吹奏感を快く思う人なら使ってもよい、ってことでしょう。)
☆ソルフェージュの問題
クラはレジスタキーを押すと、サックスのように1オクターブ上でなく、更に完全5度上に上がります。
レジスタキー以外は同じ運指でも、オクターブ上には行かない。
(筆者注;誰もが子供の頃に触れたリコーダーとは違う、のがクラの特殊性を納得させる共通認識の素でしょう。)
なので、脳が一瞬混乱し、倍音域を超えた跳躍後の音高を歌えず(イメージできず)外してしまうのではないか。
(筆者注;楽器から音を出す前の音高イメージは、ある音高を出す為の身体操作と密接に結びついてるからですね。それに基づく呼気が出てるのに、運指操作としては別の音高となっていれば、やはりリードさんは如何に振動すべきか困った挙げ句にピギャっとなるのでしょう。)
その予防には、ゆっくりでよいから声に出して階名(記譜の固定ド)で歌ってみるのが有効です。
(筆者注;ソルミゼイション=階名唱法の方式は人それぞれ、どれでもよいと思いますよ。音高をイメージできればよいので。と筆者は思ってます。)
階名唱に音程をつけるのが難しいなら、運指操作しつつ「階名読み」だけでも大丈夫。
とにかく音をしっかり認識して運指と関連付けるのが大事。
オクターブと完全5度上がるという倍音の仕組を意識してコントロールできるようになれば、リードミス(キャーっ)は無くなります。
フルートのソノリテにも似てますね。
☆口の締めすぎ
・跳躍時
・高音域
・冬場にピッチが上がらずない時
…などに口を締めて演奏している時の問題について。
ソルフェージュとも関連するかもですが、 意識・無意識に関わらず、 口を締めていると、より高い倍音が鳴りやすい。 なので、 リードミス(意図したのと違う倍音が出るというタイプの)の発生率は上がる。
高音域で大事なのは、
・リードポイント(筆者;上で翻訳しましたね)
・舌の位置による、呼気角度・呼気速の変化
…であって、安易に口を締めるべきでない。
それは音質にも悪影響。
ピッチが上がらない場合も同様。
☆リードがフィットしてない場合
MPも楽器本体も問題ないのを前提で、
リードがその人にとって適正かどうか。
中学生がよく言う「3は薄すぎ、5は厚すぎ」です。
(筆者注;その言葉は一考の必要あり、ってことかと。)
(以下、書いていただいたままコピペ)
本人の体格、体力その他の要素で、リードの抵抗感や鳴らすポイントも千差万別のはず。
でも学校のバンドで統一を図ろうというあまり、●●メーカーの▲番でないと認めないなど、結構多いのです。
その結果、合わないリードを無理やりに吹いてリードミス多発。
本人にとって良い音が出て、吹き易くコントロールできるリードが一番だということを浸透させたいですね。
もう既出で重複する事項やまだまだ、思わぬ原因があるかもしれませんが、今日はこのぐらいで。 坂本和彦
というわけで…
坂本先生はじめ御協力いただいた皆さん、本当に有難うございます。
お陰様で自分の問題も少し解決に近づけたみたいです。
ともあれ、この書き付けが、似たような悩みを持つ人に届きますように(祈
〜*〜*〜*〜
あ、苦節数年、50の手習いのクラリネットですが、これくらいは鳴らせるようになりました↓
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