メロディーの鉱脈を掘るのに夢中です。
普通の7音音階では無い音列、それ自体を旋律モチーフの核とできるような音列の宝探し。
その為にあらゆる可能性を書き出して、キラキラした奴等を掘り起こすわけ。
色んな素材からの導き出しをしてますが今回は、
いわゆるコンディミ、詳しく言えば、
シンメトリック・ディミニッシュト・スケール・スターテッド・フロム・ハーフステップ(長いっ、苦笑)をネタに。
日本語にすると「対称減音階半音始まり」か、やはり長いっ (^_^;
Combination of diminished chords scale ね、ちゃんと書くと。
コンビネーション・オブ・ディミニッシュト・コーズ・スケール、やっぱ長いっ (^_^;
普通は、含まれるコード(三和音、四和音)の分析なぞから始めるものだけど、違うアプローチをしてみました。
本稿は極度にマニアックにて申し訳なし。
次回はお茶の間的な話題を書きますんで御勘弁くだされ m(_ _)m
ちなみに筆者は、コンディミはドミナントコードの上でしか使えない、なんてつまらんことは言いませんよ。
あらゆる響きの上で旋律造りに活用でき、それぞれに響きの表情を愉しめるものです。
その点の詳しいことは↓でどうぞ♪
『明解!ツーファイブで使える音階 ~ブルーズの謎を解く~』
http://bit.ly/KT_blues_251
ありきたりなコンディミの使い方でなく…
アリキタリとは例えばこういうこと↓
こういうのだと確かに、すぐに「コンディミだ」と匂い立つ。
が、あまりに手垢が付きすぎてて新鮮ではない。
つまり、人前で使うのに気後れします。
もちろんリズムとか使い所とかアッパーストラクチュア位置の選び方とか工夫のしようはあるが、どうしても取って付けた感じになりがち。
とはいえ、この対称音階の響きからモダンなブルーズ・フィーリングを引っ張り出せるのは確かなので、使い方を改めて考えてみます。
キッカケは R.M さんの不思議なメロディー
80年代後半にジョン・スコフィールドさんあたりから人気爆発したコンディミ。
もちろんそれ以前も、デューク・エリントンさん、ギル・エヴァンスさん即ちマイルス・デイヴィスさん、ジョー・ザヴィヌルさん、ジャコ・パストリアスさん辺りを筆頭に皆さんガッツリ使ってるわけですが、ジョンスコさんはあのアーティキュレイションと相まった絶妙な節回しでコンディミの大スターになったわけですね。
90年代初頭に出会って以来ずっと大好きなテナーの R.M さん。
なぜこんなメロディーなんだろ、ずっとミステリーだった。
けど、久しぶりにガッツリ聴いたら、うむ、聴き取れる。。。
あ、これはブロークンなコンディミじゃん。
ん、ん、、ジョン・コルトレーンさん的と言えばテナー奏者としては当たり前の範疇なのかな?
ん〜、でも R.M さんのメロディーは独特なのだな〜、、
R.M さんとは↓この人
自分でもずっと温めてたアイディアでもあり。
この機会に目の前でゾロっと具体化してみなければ、、ていうか練習して使えるようになりたいわけで。
あからさまにコンディミでなく…
8音から成る対称音階(=シンメトリック・スケール)
それをゾロっと均等に使うと、すぐに「コンディミだね~」ってバレる。
参考:「音階」wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9F%B3%E9%9A%8E
けれど選び方次第で、なんとも不思議な色彩の音列が見つかる。
すぐにコンディミとは指摘されにくい。
あまり聴いたことの無い不思議なブルーズ色を帯びやすい。
それを如何に活用するかを考えてみた。
とりあえず手軽な汎用性ゆえ、8音から4音を抽出。
そのあらゆる可能性を網羅し検証。
その中から「素敵な奴」をピックアップして自分のボキャビュラリーに追加したい。
抽出した各4音はとりあえず音高順に並べるが、実際に使う際には、登場順もオクターブ関係も動かしてよい。
ただし部位によっては上行・下行で表情がガラリと変わったりする。
特に半音が絡むところ。
旋律を組むときにはその辺が、
・聞き馴染みの深い安心感
・新鮮でビックリな感じ
…をチョイスするキモみたい。
網羅した譜面の一部を御覧にいれますね。
12345678
の数字は、音度ではなく、単純に「コンディミで○番目の音」ということです。
ここで選ばれた4音ずつは素がコンディミなので、短3度の距離で移調すれば「4つの位置で、1つのコンディミを共有」できます。
そのコンビネーションを半音ずつズラすと、3種類の独自の高さが見つかり、それで全キー網羅。
そういった事々を活かして、練習の形に落とし込み自分の言葉にしようとしてます。
最初に、キッカケとなった R.M さんのモチーフを練習の形にしたもの。
その下に、あらゆる抽出可能性の網羅、と続けます。
これずっと聞いてると、神経衰弱(トランプの)か視力検査みたい (^_^;
コンディミとブルーズ
コンディミの話をしてたのに、どうしてヒョロリとブルーズなぞと言い出すの?と思った方も居るでしょう。
ザックリ言うと、ジャズの世界でコンディミが使われるようになったのは、ブルーズ的発想の拡張の結果、だからです。
リディアン・クロマチック理論のジョージ・ラッセル先生のバンドに参加した時、ソロをとってる最中の僕に彼は言った
「もっとブルーズを!!もっと!もっとブルーズ!ブルブルーズっ!」
で、ありきたりで古典的なことをしたら彼は顔を真っ赤にして
「ブッルブルブルーズ!!モア ブルーズっ!」
イチカバチカでコンディミ君になってみたら、普通の顔色になってニコニコしてくれましたとさ。
よかったクビにならずに。
その時すこしだけ、マイルスさんというかギルさんと仲良くなれた気がしました。
そこら辺のことをもうちょっとピンと来たい人は↓御参照くださいませ。
『明解!ツーファイブで使える音階 ~ブルーズの謎を解く~』
http://bit.ly/KT_blues_251
あ、前世紀初頭にオリヴィエ・メシアン先生の提唱した
「移調の限られた旋法」
って考え方も勿論、影響してるとは思いますけどね。
チャーリー・パーカーさんはそこら辺をよく学んでたみたいだし。
参考:「移調の限られた旋法」wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%BB%E8%AA%BF%E3%81%AE%E9%99%90%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%9F%E6%97%8B%E6%B3%95
その他の特殊な音列も…
この方法はそのまま、シンメトリック・オーギュメンテッド・スケール(=対称増音階)にも応用できる。やがて網羅を書き出してみよう。
「シンメトリック・オーギュメント・スケール」と書くのをよく見かけるが、ディミニッシュトと書いた手前、ちゃんと過去分詞形で書くことにします。
あらゆるペンタトニックの抽出は既にできてて、そこそこ愉しく味わえてる。
4音音階も、それ自体がモチーフとして充分に魅力的なものが多い。
たった4音だから、7~8音音階から「抽出」し、素の音階との関係を整理すると非常に煩雑な作業になります。
けれど、和声との関係の上で色彩を整理しやすい「ある方法」を思いつきました。
それらもそのうち紹介しますね。
というか、そのうちちゃんと自分の音で聴いてもらえるように頑張らねば、ですね。
上に一部を挙げた
「コンディミから4音抽出の網羅、と、練習への落とし込み」
その全貌を見たいってリクエストあらば楽譜出版社に相談してみますね。
ちなみにこういうことを考えてると、つくづくこの人はスゴイんだなやっぱり、って思ってしまいます。
ジョー・ザビヌルさん、いつどこを聴いても流石なのです。
ブルーズとポップセンスを融合した天才。
一躍大スターとなったライブアルバムが↓
うわっ、超若い頃の、、アメリカに来る前かな?
こんなのあるんだ〜、、↓
、、ってか、高いし(^_^;
お、同じ頃の、これいいじゃん、バド・シャンクも居るし ^_^
ん、Ts. ボブ・クーパーって知らないや、、
お、こんなアルバム、、ジャケット最高!
いい音 ^_^
冒頭のフランク・ロソリーノ tb. 素晴らし!
コンテ・カンドリの Tp. もイイね〜♪
Dr. はメル・ルイス!
うぉぉ西海岸っっ!
ひゃぁ、脱線〜〜(^_^;
ともあれブルーズは世界を救う、かもしれないってことで〜♪
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