って質問をよく耳にするので勝手に答えてみます。
多くの場合ほんの数秒の智恵と工夫で一生解決します。
あ、楽器の状態がよければね。
低い音がよくヒックリ返る、なんてのも殆どの場合楽器のせいではありません。
突然に思ったよりも高い音が出てしまう。
初心者がよくナンデダロウ、ナントカシタイとなる出来事ですよね。
症例を色々と思いだして原因と解決策を考えてみますね。
1)音域を越える際の運指不適切
これが一番多い症例。
低音域テッペンの C(ド)や C#(ド#)から中音域一番下の D(レ)にスラーで繋げたい、
あるいはその逆の動きの時に多くの初心者がピキピキ言います。
中音域の上の方の A(ラ)からその下の D(レ)に行く時も同じ事件は起きがちですね。
その悩みについて、
・息の使い方が…
・アンブシュアが…
とかいった回答をよく見かけますが、そういうことでは無いでしょう。
アンブシュアも息遣いも、その2音間なら
「なにも変えずに」行き来できるのが理想です。
だって、歌うように演奏したいじゃないですか。
ある場所だけに特別な身体操作が必要だとしたら、楽器を作る人としてはとっくに改良してるはずです。
強いて言うなら、その2音では
呼気圧に対しての楽器からの反作用が大きく違う。
C は反作用つまり抵抗が小さいので、息が向こうに持ってかれやすい。
D は抵抗がとても大きいので、必要な呼気量を押し込みきれなくなりがち、しかも、それをなんとかしようとして「噛みしめすぎて余計に息が通らない」って症状も起こしやすい。
その点については、
D を快く鳴らせるアンブシュアと呼気圧のバランスを「先ず」作り、
つまり、先ずは D を佳い音で伸ばし、
そのバランスを保ったまま C を鳴らせるようにする、のが解決策。
そうすれば「ナニモカエズ」にその2音を往復できます。
いままで100数十人の生徒を見てきて、9割9分が「運指の問題」でした。
しかもほんの数秒の工夫を憶えてもらうだけで一生再発しなくなります。
よく言われるのは
「同時に動かすべき指達を同時にね!」
ですけど、、同時じゃダメなんです。
結論から書きますね。
・C→D:左手薬指を押すのが遅れないように。
少し早めに押す気持で丁度よい。
・D→C:オクターブキーを離すのが遅れないように。
少し早めに離す気持で丁度よい。
コレダケ、です。
しいて言えば、
C→D の時、薬指を押したあと、右手よりも左人差し指は先に押せたほうが成功率は高い。
それを「無意識に自然にできる人」になるための「数秒の練習法」があります。
過去にどこかに書いたと思うけど、文字にするの今は面倒なのでレッスン会場までお越しくださいませ。
ま、そのうち書くとは思いますが。
なのですけど、、、
全く初めてで僕のレッスンから始めた人だと、上記の「知識と数秒」で解決するんです、、、
がしかしっ!
すでに色々と悩みを抱えて、解決したくて来てくれた人だと大抵「前提条件」を揃えるために時間がかかります。
つまり「知識と数秒」では解決しません。
前提条件とは、この先に書く 2)3)4)の問題をクリアしてるかってことです。
2)チューニング不適切
初心者~中級者だと、マウスピースをかなり抜いて吹く人をよく見かけます。
その場合、マウスピースも楽器も普通なタイプのものならば、
響きの乏しいモソモソ&カリカリな音で苦しげに聞こえる確率が高い。
そのケースだと当たり前のように、低音域の下半分は「ひっくり返り」やすくなってます。
どういうことか…
中音域の下半身とくに E(ミ)の音は現代の一般的楽器の多くで
必ず!上ずります。
その周辺の幾つかの音も、Eに引きずられるように上ずりやすい。
そこでやってしまいがちなこと。
ミの音がチューナーでゼロになるまでマウスピースを抜く、です。
orz,,,
すると、それ以外の音は「持ち上げて」吹くことになります。
結果として、噛み気味なアンブシュアを継続することになる。
ところが、それがあまり気にならない事情もあります。
中音域の上半身は「上ずらせ易い」のです。
そこら辺の音域は、音程に関して、よく言えば「融通が効く」悪く言えば「いいかげん」。
つまり真ん中のミの上ずり方に簡単に「合わせられ」ます。
***** 寄り道 *****
融通の効きやすさ=音高の「曲げやすさ」
・管体が長いほど効きにくくなる
・つまり、押す指の数が少なければ効きやすい
・基音域(低音域)より倍音域(中音域以上)の方が効き易い
*** 寄り道おわり ***
更にね、「あ、ココでいいんだ」って吹いてるとね、音高を自分で造る習慣が無いから、そこでまたミの周辺が上ずるわけ。
で、また抜いて、で、ソコでいいんだってなって、、
イタチごっこで限界まで抜くことに。
被害を受けるのは低音域(オクターブキーを押してない音域)です。
中音域ほどには「上ずらせ難い」音域です。
なので、一生懸命に噛み締めて持ち上げることに。
特に、低音域の上半身はMPを抜けば猛烈に下がるから、
頑張って頑張って噛み締め続けることになります。
低音域の下半身だと音高のブラ下がり方はさほどでも無いが、
それでも上げねばならなくなってる。
「融通が効きにくい」音域だから、少しでも上げようと噛み締めると
ヤメテ~っ!!ってリードが悲鳴を上げながら仕方なくオクターブ上にヒックリ返る。
だって、そんなに噛み締められたら、ゆったりとユックリな振動をできませんもの。
で、ですね、ついでに、
高音域(第3オクターブ目、サイドキーが忙しくなるとこ)より上は、逆に上ずらせられずに、噛んでも噛んでもブラさがったりします。
なんとか辿り着いても細くて寂しい音です。
で、当たり前ですが、フラジオ音域にスムーズに行けるわけもありません。
解決法は
「マウスピースを突っ込んでみよう」
です。
チューニングは低音域でするんです。
何故なら…
上述の通り、倍音域(中音域以上)は融通が効きます。
そこならブラ下げるのも上ずらせるのも大きな範囲で可能です。
対して低音域は「楽器を作った人が思った音高が出やすい」。
融通が効きにくいからです。
オーケストラのチューニングは「その日のオーボエの音高」が基準ですよね。
なぜなら最も音高操作に融通が効かない楽器と信じられてるから、です。
(グロッケンとかの鍵盤打楽器を差し置いてですが… (^_^; )
逆に、オーボエ奏者は団員達が文句言わないピッチ出しを目指し日々リードを削るのですね。
チューニングは融通の効かないとこに合わせるもんです。
何時間でも吹いてられるようなアンブシュアで
低音域の G(ソ)を、佳い音(ご自身にとって)で伸ばしましょう。
それ以上噛みこまずに、低音域テッペンの C#(ド#)との間を、マトモな音程と音色で行き来できるとこまでMPを突っ込みましょう。
そうすると、一番下の音まで、そのアンブシュアで楽珍に佳く響く音質で降りていけ、、、
、、
る可能性が高いです。、、、
噛み癖のついた人は、
・楽器
・MP
・身体能力
3つのバランスで「身体を傷つけない丁度佳さ」
それよりも堅すぎるリードを選んでる場合が多いですね。
その場合は、やはり難しい、となります。
*** で、寄り道 ***
試しにだいぶ、かなり、え~っ?ってくらいに柔らかいリードで試してみましょう。
噛んだら音が出ませんから。
まず「噛まない」で音を出すのを憶えるのから始めるってこと。
でも、柔らかすぎるリードだと、中音域上半身はどうしてもブラさがります。
逆に下半身は上がったりもします。
なのでこれは、音程は気にせずにとにかく音を出そうって実験です。
「顎で力強く噛まず」に音を出せるようになったら、少しずつ硬さを足して、今まで使ってたのより「少し柔らかい」とこまで「噛まず」に辿り着きましょう。
顎の位置を操作する筋肉は、
噛み締めるためでなく、
丁度よい開きを維持するため
に使い続けるんでっすよ。
*** 寄り道から戻る ***
さて、噛まずに佳い響きで低音域いっぱいを繋げられるようになったら、中音域に進みます。
中音域下半身はドカンと上ずります。
当然です。そう作られてるのですから。
ここで理解しておくべきこと。
噛み締めて上げられる範囲は意外と狭い。
なのに、音質の劣化は甚だしい。
逆に、
口腔内容積と形状などの調整で下げられる範囲はビックリするほど大きい。
しかも、かなり下げても音質の劣化はそれほどでもない。
つまり、どっちを選びますか?
ってことです。
と、
「構造的に特に上ずりやすい」のはほんの数音です。
それをチューナーのゼロに合わせたくて、それ以外の音全てを犠牲にするのかしら?
ってこと。
つまり、構造的に上ずる所は、下げればいいじゃん、ってことです。
なのですけどね、上述の
「1つの柔らかなアンブシュアで低音域をツルっといける」
ってのは、極端な状態ではあります。
低音域のテッペン辺りで少しは「上げる」操作もアリとして、
全音域で、音色のスピード感とか「張り」の感じも失わない程度に丁度よいバランスポイントを見つけるのがよいのだと思います。
なにかと大切なのは
ちょうどよさ
です。
3)噛み締めすぎ
大抵のマウスピースは、呼気が流入しただけでなく、
リードに対して適度な圧力が加わった時に、リードが「丁度よく」振動をし始めるよう作られています。
ただしその「適度」とは、ギュウーっと噛み締めるほどのものでなく、
柔らかな唇のまま優しく包んであげる程度で充分です。
(実際にはそれ以上ではあるけど、それ位に思っておくと丁度よい場合が多い、この症例で悩む人にとっては)
で、実験。
リードを普通にMPにつけて、ネックにつけて、
ネックのお尻から思いっきり息を吸い込みます。
ボキャ~っとビックリな音が出ます大抵。
わりとマトモな音だったり、リードがペタリとくっついたりだと、そのリードは柔らかすぎるか、弾力を失ってます。
スカ~っと息の音しかしない場合は、吸い込む勢いが足りないか、そのMPに対してはリードが堅すぎるか、です。
後者の場合は、噛み締めるか余程大量の呼気を使わねば振動が始まらないことでしょう。
ボキャ~っだとしたら、リードの先端から1センチくらいの所を、
親指の腹で軽く優しく触りつつ息を吸い込みます。
楽器の音としてわりとマトモな振動となります。
リードに加えられるべき圧力とはその程度なものです。
噛み締めすぎになってると、あるいは、噛み締めねば鳴らないようなリードを使ってると、低音域は鳴りにくいばかりか、鳴らせたとしてもヒックリ返りやすいです。
噛み締める、ということは歯とリードの間のクッションが少なくなるので、リードへの圧力点が、面よりも線や点に近くなります。
それは倍音を出しやすい状態です。
あるいはソプラノの高音などではわざとそうします。
噛むのが目的でなくクッションを少なくする為です、
親指の腹で感じた程度の圧力を唇に再現できるようなリード選びと、
「顎の力で噛み締めず」
に、口輪筋の支えでリードを適度な圧力で包み込めるよう試行錯誤してみましょう。
いわゆるダブルリップで、低音域を中心にロングトーンを重ねると口輪筋は鍛えられます。
もちろん、時間はかかるので慌てずに「噛み締め」からの脱却にトライしましょう。
あ、あとね、アンブシュア以前の問題だけど、、
マウスピースをネックにつける「回転方向の角度」これもオカシイままにしてて、それが原因でヒックリ返ってる人も多い。
楽器を構えた時に地面に対して鉛直になってるかどうか。
なってないならば、どの向きに回転させれば、リードの面と「下の歯の作る左右方向の線」が並行になるかしら?
小さな事だけど、音色や響きもガラっと変わります。
リードに加わる圧力が左右不均等だとイレギュラーな出来事を引き起こしやすいですから。
左右方向を傾けて咥えてるのが原因で、不規則な発音を起こす人も多い。
顔面に対して鉛直にMPを咥えられる、姿勢と組立方の工夫をするとだいぶ変わりますよ。
4)アンブシュア不適切
絶対的に正しくて美しいたった1つの決まった形のアンブシュア
なんてありませんってばよ。
必要に応じて流動的なものです。
大切なのは
・求めるのはどんな音(のバラエティ)なのか
・その為にはどんな条件が必要なのか
・その実現にはどんな操作が必要なのか
なのかと。
アンブシュアとは、外から見える演奏時の口周辺の形のみならず、演奏に必要な身体操作全般のことと思ってよいかと。
外からは見えない沢山のことが結果の音に影響します。
・ピッチをあげやすい~下げやすい
・音色が明るくなりやすい~暗くなりやすい
・音質が堅くなりやすい~柔らかくなりやすい
とか、
・高音域を出しやすい~低音域を…
・倍音域を出しやすい~基音域を…
などなど、アンブシュアにより変わります。
それらを決定づける要素は、
・呼気圧
・口腔内容積と形状
・リードに触れる唇の様態
・それを支える下の歯とリードとの距離
などなどで、それらが影響を与え合いながら結果の音となります。
なので先ずは、
「たった1つの正しいアンブシュア」
という固定観念から離れ、様々な可能性を試してみる、
という挑戦が問題解決に近づけてくれるのではないかしら?
この 2)3)4)については、ヒントになるようなアイディアと練習法を↓にまとめてます。試してみるといいかもですよ。
『ギジレジで倍音簡単!』 http://bit.ly/KT_gijireji
それと、、ここまでの原因については、
「そうあって欲しくないことが不規則におきてしまう時は、その事件を意図的に起こすのを上手になるべし!」
が、僕の教室の鉄則です。
、、、
「ワザとやってみて~」
っていうと大抵は
「アレ?なぜか上手にできちゃってヘタッピの再現って難しい」
となります。
でも、
本当に症状を抑えるには、ワザとする、が上手にできてこそなんです。
その考え方と練習法への応用については↓に詳しく書きました。
『フルートWarmUp 一石三鳥!! _ おまけ:初めての音階とアルペジオ_』
http://bit.ly/KT_FluteWarmUp
と、
『なりましょハナウタ美人!_大人ソルフェシリーズ入門編』
http://bit.ly/KT_hanautabijin
ぜひ御参照くださいませ。
自分を音高を作れる人になるためのプロセスを紹介した動画も撮ってみました。
https://youtu.be/RPCLp8Q3jnw
から13本ありますんで猛烈に閑な時に覗いてみて下さいませ。
5)リードの状態がよろしくない
リードの先端が裂けてると、キーっと高い音がしがちです。
それこそ正しい意味でのリードミスです。
ただし、鳴りやすいリードは裂けやすかったりもします。
そういったリードは裂けてても普通に調子よく使えたりします。
使える限り使えばよいのだと思います。
先端が裂けずとも、ポロリと小さく欠けることもあります。
大抵なんとか使えますが、スカスカと息の抜けたような成分が気になったり、なんとなく力ない感じになります。
それがいやだったら交換しましょう。
長く使いすぎて弾力に乏しくなってくると、息が通りにくくボソボソした音となります。
そこに無理矢理息を押し込んで鳴らしてもリードミスを起こすことがあります。
吹き心地が佳くない、と思ったらすぐに新しいのに変えましょう。
ただし、
一昨日使ってMPに付けっぱなしにし、そのまま吹くと、先端が波打つことがありますよね。
まことに吹き心地が悪い。ですが、
その場合はすぐに捨ててしまわずに、しばらく我慢してウォーミングアップ。
やがて平らになって普通に使える場合が多いですから。
6)マウスピースの状態がよろしくない
まずシンプルなこと。
チップレール(MP先端のリード側、湖の端っこの通路のような細い平面)とか、
サイドレール(U字型の窓みたいなとこの左右の、放物線を描いてる細い平面)とかにキズがついてると、ピキピキとリードミスを起こしやすいです。
ちなみに、リードミスとは、倍音には含まれない高い音が突発的に発生してしまうこと。
主にリードの具合に原因があると思われるのでリードミスと呼ばれる。
本稿の1)もリードミスと呼ばれることが多いが、決してそうでは無い。レの音を出すつもりが完全5度上のラが出てる、つまり綺麗に倍音を出せてるわけですから。
次にちょいと濃い話。
マウスピースは量産品であれ職人の逸品であれ必ず個体差はあります。
中には、どうしてもこれはダメかもって程度のも店頭にあります。
テーブル(リードがリガチャで密着させられるMPの平らな所)には、
・真っ平ら
・真ん中を少し凹ませ
・真ん中を少し出っ張らせ
とバリエイションがあります。が、
リガチャで密着させた結果、あるいは、アンブシュアの圧力の結果、ウインドウ(U字型に空いた窓)の「Uの字の湾曲部分」周辺が、リードと密着できてれば大丈夫。
もし、そこら辺で密着できてないと、重たい吹き心地や、鳴らしにくさに繋がります。
そこまでは良くても、
サイドレールのフェイシングカーブ(リードと如何に触れ、如何に離れ、離れてから先端まで如何なる曲線を描くか)が左右不均等だと、やはり吹きにくさに繋がります。
勿論、そこをワザと不均等にする設計もあります。
MPがリードから離れる点から先端までの曲線は、放物線あるいはそのバリエイションと言われますが、その途中で「直線的」な箇所があると吹き心地は重くなります。
もちろんそれもワザとって場合はありますけどね。
放物線の開始場所の先端からの距離が、左右で違う場合もあります。
上述の「左右方向を斜めに咥えこむ」奏者のためにワザとそうした、という製品が無いわけでは無い、、かもしれない、、ん〜、今自分が使ってるやつなんかそう、かもしれない。
サンボーンさん向けに創ったのをカスタマイズしてくれたんだけどどうやら色々と特殊なのだな、、(^_^;
おっと寄り道、、話を戻します。
吹き心地が重かったり不快だったりなMPは、不規則なことが起きやすいし、それを制御しようとして噛み締め癖がつき、その結果のヒックリ返りを起こしたりします。
無理矢理使い続けてると、妙な癖がつくばかりで良いことはありません。
自分のMPがオカシイかどうか、友人のを吹かせてもらったり楽器店で幾つか試せば判ります。
調子悪いのは自分のせいでなく道具のせいなこともあります。
悩みこまずに先ずは別のを試して、そっちが使いやすければさっさと取り替えましょう。
7)楽器の状態がよろしくない
サックスは使い続けてるとどうしてもバランスが狂うものです。
押せばピタっと閉じるべき蓋にスキマが空いたりします。
ある程度使ったらリペアマンさんにバランス調整をお願いしましょう。
ブツケたり落としたりした身の憶えがあるなら、必ず検診を受けて治してもらいましょう。
パッド(タンポともいう)のユックリな経時変化だと、調子悪くなってるのに気付きにくかったりします。
変化に対してジワジワと対応策を身に付けてしまうからです。
でもそれだと、ある日突然パタリと鳴らなくなります。
事件は大抵本番直前に訪れます。
なので定期的に調整しましょう。
ビックリした話。
バリトンのね、ベル部分のキーを動かす柱を止めてるネジが緩んでたのに気付いてなかった。
演奏中、しかも立ち上がってソロを吹き始めた途端に、ビヨ〜〜ンっ外れてベロンチョって柱が飛び出して、、
もう、歌うしかなかった(笑
大切な原則。
・楽器
・リペアマン
・自分
の3者が影響を与え合いながら時間をかけてより良い状態を維持できるようになるものだと思います。
たとえ名人と言われる職人でも調整後に「ここ、ちょっと、、」って事は当たり前にあります。
なので、ハジメマシテで調整してもらって「あれ?」と思っても「コイツはダメだ~」って言わないように。
疑問は正直に伝えて、少しずつ互いを補ううちにイツデモバッチリとなるのだと思います。
あ、でもね、、
「全体に少しずつスキマを作って、それが吹き心地の重さと操作の醍醐味を作る」
みたいなこと言う人も居るみたいだけど、、
ん~、、それは判らないや。。。
だってさ、作る人は、どういう気持で楽器を作ってるかな?
まずは作った人の気持ちで再現を試み、その上で演奏者と共にカスタムな挑戦をしてくのがいいと思うんだけどな。
そうそう、古い時代のあるタイプの楽器だと、どう頑張って調整しても何故か低音域がひっくり返りやすい、ってのもあります。
マウスピースとの相性、意外なことにMPを咥える角度との相性など解決法はありますが、よほど事情が無いかぎり、そうした難しい楽器は避けるのがよいでしょう。
あ、だいぶ寄り道しました (^_^;
まとめましょう。
実態を直視し考える。権威を盲信するな。
ヒックリ返る、のには様々な原因があって、
症状の実態観察をしないうちには
息遣いが…、アンブシュアが…、
とか言えないよな~、って話でした。
あ、、じゃなくってぇ、なんとなく世の中の権威的なものをね、学校の先生とか先輩とかも含めてね、、
とか、根拠の思いつけない言い伝えとかをね、、
鵜呑みにせず、
慎重な観察をし、
深く考え、
冷静に判断し、
周到に作戦を練り、
粘り強くヴィジョンの実現にむけて練習する。
のが、世のためにならなくても自分のためにはなると思いますよ。
はい、もちろん私の言うことも鵜呑みにしないで下さいね〜♪
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